わかって楽しい心理統計法入門
先般受講した放送大学の面接授業でのテキストとして購入した「わかって楽しい心理統計法入門」(松田文子/三宅幹子/橋本優花里:北大路書房)。○「わかって楽しい心理統計法入門」(松田文子/三宅幹子/橋本優花里:北大路書房) 著者は3人とも福山大学という大学の教員である。あとがきによれば、このテキストは、「特別難関校ではない、ごく普通の私学において、心理学は純粋文系科目だと思っている心理学科の学生を相手に・・悪戦苦闘し」行きついたものだという。それだけに、とりあえず統計処理や仮説検定を行いたい人にはうってつけの内容になっている。 統計の理論も、やればきりがないくらい奥が深いのだが、殆どの人は、そんな理論的な背景など興味がなく、必要に迫られて統計を使わなくてはならないというのが実態だろう。この本は、あまり小難しい理論には深入りせずに、使い方の方に重点が置かれている。おまけに、手計算などは必要ないのだ。ややこしい統計計算は、エクセルの機能などを使うことが前提になっており、具体的にどうすればよいかも示されているのだ。とにかく統計処理を行いたい人は、すぐにでも使えるようになっている。 一つ注文をつけたいのは、各章末の「練習問題」にも解答をつけて欲しいということだ。多くの演習や例題が記載されており、そちらには解説があるので、それほど不便はないのだが、より理解を深めるためには「練習問題」にも解答があるとありがたい。○ランキング今何位? ○姉妹ブログ・「文理両道」・「本の宇宙(そら)」(本記事は「本の宇宙」と同時掲載です。)