GMPY-net'裏'版

伊織


NYOの意外な書き込みで、またまた1日休めた。
毎日書くことを想定していたので、こういう予想外の出来事は嬉しい。



そういえば、昨日は台風だったためバイトが休みになった。
こういう予想外も嬉しい。
8日まで休みなしだったので、休めたのが嬉しかった。
しかし、店長の電話での一言でそれが半減してしまった。
「今日は台風だし、来る途中に何かあったらいけないから、今日は休みね」
「あ、はい」
「で、君明日は休みになってるから、明日出てきてくれる？」
「…え？俺、明日休みになってますか？」
「うん」
「あ、じゃあ明日行きます…」


もとから連勤じゃなかったのか…
確かに台風の日に行くよりは全然いいんだが、一度喜んだ分微妙な気持ちになった。


でも、この程度のイレギュラーなんてなんでもない。
自然界における想定外の出来事なんて凄まじいだろう。



あるシマウマの親子。
「誕生日おめでとう」
「ありがとう、お父さん」
「よし、今日はとびっきりおいしい草を食べさせてやるぞ」
「ホント？わぁ、嬉しいな」
パカパカパカ…
「ここだ。ここの草は本当においしいんだぞ」
「うん。すごくいい匂いがする」
ガオーッ…
「まずい、ライオンだな…」
「お、お父さん…どうしたらいいかな…？」
しかし、シマウマの父はもう逃げていた。
「お父さん…お父さん…？…お父さーーーーんっ…」


子どもを囮にお父さんが逃げるなんて。
しかも誕生日に。
こんな予想外なことはない。



あるライオンの親子。
「誕生日おめでとう」
「ありがとう、お母さん」
「よし、今日はとびきりおいしいシマウマを食べさせてあげるわよ」
「ホント？わぁ、嬉しいな」
トコトコトコ…
「あのシマウマよ。ここらのシマウマはいい草を食べてるから、お肉がおいしいの」
「うん。すごくいい脂の乗り具合だ」
「母さんが狩ってくるから、ここで見ておきなさい」
「うん」
ガオーッ…
タッタッタッタ…
ドンッ。
ライオンの母親は、人間に銃で撃たれてしまった。
「お母さん…お母さん？お母さーーーーんっ…」


母親が目の前で撃たれるなんて。
しかも誕生日に。
こんな予想外なことはない。



ある人間の親子。
「よし、今日は息子の誕生日だ。アフリカで仕留めたライオンが売れて、今は金も結構ある。プレゼントを買いに行こう。確かバットが欲しいって言ってたな」
父親はプレゼントを買い、息子の喜ぶ顔を想像しながら家に帰る。
「ただいまー」
「お帰りー」
「誕生日おめでとう」
「ありがとう、お父さん」
「ほら、これ誕生日プレゼントだぞ。お前のほしがっていたバットだ」
「わぁ、ありがとう」
ガサガサ…
「…これ違う…」
「なんだって？バットが欲しかったんじゃないのか？」
「僕が欲しかったのは、料理とかに使うバットだよ」


子どもがそっちのバットを欲しがるなんて。
しかも誕生日に。
こんな予想外なことはない。




やっぱり、人間界での予想外はそんなに大したことない。