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2018.08.10
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食物の代謝機構を解明したクレブス理論にもとづいて説明するとわかりや
すい。
 一九三七年、英国のH・A・クレブス博士は、クェン酸サイクルの理論を発表し、一九
五三年にノーベル医学生理学賞を受けた。
 この理論は、人間の食べたものがどういう経路をたどって、エネルギーに変換されてい
くか、それを生理学の上から解明したものである。
 それによると、食物の三大要素である脂肪と炭水化物それに蛋白質などが、消化されて
于不ルギーに転換される時に必要なものは酸である。その酸には十種類ある。オキザル酢
酸とか、クェン酸とか、リンゴ酸とか十種類ほどある。これらの酸が不足すると、食物が
干不ルギー化しない。つまり、自動車でいえば、燃料のガソリンをエンジンに入れても、

完全に予スールギー化しないで、不燃焼の排気ガスとなって、注入したガソリンだけの力が
出せないのと同じことである。その不燃焼ガスが硫酸、乳酸、リン酸などに当たり、それ
らの酸が血液中に入ると、結局、血液が酸性化する。とくに乳酸は疲労素で、乳酸が筋肉
に生ずると、疲労倦怠感を催すし、脳に入っても、やはり疲労倦怠感や違和感をおぼえる。
 そこで、クェン酸、酢酸、あるいはリンゴ酸を与えると、食物の代謝機構の原理で、筋
肉その他貯蔵された不燃焼物質が、これらの酸でもう一度燃焼し、エネルギーに変わって
いく。これをクェン酸サイクルというが、このしくみを日本で戦時中に実験的にづかんで
いたのが、先年八十いくつで亡くなられた東大名誉教授の木村七郎博士である。
 木村博士は生理学の大家で、戦時中、海軍から次のような研究の依頼を受けた。
 すなわち、潜水艦に食料を積み込むのだが、日本人の食事に欠かせない味噌は、艦の中
で何か月か生活しているうちに、腐ってしまう。そこで栄養価を落とさないで、味噌の腐
敗を止める方法を開発してほしいとの研究依頼であった。
 いろいろな方法を講じてみた結果、結局、味噌の中にクェン酸をある量だけ入れておく
と、二、三か月経っても、腐敗したり、変質したりしないことがわかった。クェン酸のせ
い’に味噌か。ぱくなるけれども、中にはそのほうがおいしいという人もあって、こ
クェン酸か叫ぜるのが几良であるということになった。
 そこで、潜水艦の乗組員の食料の一つとして、クェン酸をまぜた味噌を積み込んだわけ
である。
 そして、数か月経って帰ってきた乗組員の報告を聞くと、クェン酸入りの味噌を食べて
いた人たちの疲労度は、非常に少ない。と同時に、ふつうの味噌を食べていた他の艦艇の
乗組員は、非常に疲労の度合いが強い。
 そこで、本村博士は、これはどういうわけであろうか、と考えて、クェン酸の代わりに
他の物質で実験したわけであるが、やはり、クェン酸にまさる効果は出ない、ということ
で、これを本格的に研究しようと思っているうちに終戦になってしまった。
 終戦になって、欧米から文献がどんどん入ってきた。その中に、一九三七年にクレブス
博士が、いわゆるクレブス理論、すなわち、クェン酸サイクルの理論を発表していること
がわかった。
 すなわち、食物を構成している炭水化物、蛋白質、脂肪などが、胃で消化されて腸のほ
うへ入って、そこでもある種の消化酵素が働き、栄養素となって吸収され、やがて于不ル
ギーとなる場合、この回路を必ず通るということである。
 通るということは燃えて、変化し、エネルギーとなることである。すなわち、食べ物は、
オキザル酢酸からクェン酸、シスアコニット酸、イソクエン酸、リンゴ酸等々十種類の過
程を通って于不ルギー化するわけである。





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Last updated  2018.08.10 20:30:29


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