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「学校終わったら寄り道せずにまっすぐ帰ってきなさい」
子供の頃、よく親に注意されていた。 学校の勉強より、帰り道に出会う出来事が毎日楽しくて 学校から家までの15分の道のりはいつも50分くらいかかっていたっけ。 緑深い香りのあぜ道をあるいていて・・・ 川に落ちたことや 30円にぎりしめて駄菓子屋さんに立ち寄り 何を買おうかと悩んだこともあった。 もちろん買い食いなんて、お行儀の悪いこと! と、見つかっては大目玉食っていたけれど、 どうもこればっかりは何歳になっても治らないようで・・・ 小学生→中学生→高校生と地元地域で過ごした10数年。 一番立ち寄ったお店はまだ元気に商売をしている。 地元駅近く。 線路を渡ったすぐ傍にある大判焼き屋。 ちっちゃいときは両手で、やっとこさ持てたくらい大きかった大判焼きも 今は片手でヒョイ。 歳とったなーと感じる。 大判焼きを焼くおばちゃんの髪もいつのまにか真っ白。 元気そうな笑顔は健在だ。 「帰ってくるたびにあがっじょる!」というと おばちゃん、申し訳なさそうに 「そんなんいわんでー。材料費あがって、これでも元とれんけん」 と苦笑。 そうだった。小麦粉などの原料があがって、大判焼きやたこ焼きなどの商売は大変なときだったんだ・・・。 「あがってもおいしいけん、やっぱりこうて(買って)しまうわ」 「ほな、何個?」 「一個!」 一同爆笑。 焼きたての大判焼きを手にして、 すっかり夜になった道をテクテク歩く。 新月すぎの今夜も空は暗い。 星がいくつかまたたいているけれど やはり暗い。 車のライトに照らされた道の影をたよりに、家に帰る。 昔は・・・この道、遠く感じて、苦手だったのにな。 年月は経て、歩幅が倍以上になった速度で、今、歩いている。 片手にぬくぬくの大判焼き。 今日一日の〆にぴったりのご馳走だ。 買い食いはいけません!という声が頭にあるので、 我慢我慢・・・・。 でも・・・・やっぱり、パクついてしまう癖は なおらない。 人気blogランキング←ポチっとお願いいたします お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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