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カテゴリ:真夜中シリーズ
愛人の松たけ子はご機嫌だった。
まるで恋人時代の最初のように、自分の学生時代のエピソードを 面白可笑しく、小学校から順に話していった。 そして初恋の人の話を、たけ子は私の表情を伺いながらいたずらっぽく話す。 ちょうどその時、電車の窓を流れていく景色は、私の永遠の女性が暮らす街を写していた。 とまあ、何やら意味深なたくましんな文章で始まる今宵の話は 旅行にいってた「猿ケ京」のお話です。 といっても愛人の松たけ子といってたんじゃなくってパートナーとですがね。 それにしても「松たか子」とひと文字しか違わないのに 「松たけ子」はずいぶん下品になってしまいます。 あ。読者に「松たけ子」さんがいたらごめんなさい。 全く気を使って文章書かなきゃいけないんで大変ですわ。 というか日記をなんで気を使ってかかなきゃいけないんじゃ!って事やわ。 勝手に見て勝手にほざかないでくださいネ♪という感じでございます。 電車では行ってません。車で行きました。はい。 車の助手席に座りながら、話半分でボクは妄想しているのでありますが何か? 思えば、私、初めて埼玉および群馬を通りました。 しとしとと雨が降る猿ケ京には昼過ぎには着いたので予約していた 「陶芸教室」を前倒ししてもらい、チェックインまでの時間をつぶすことにしました。 学生時代以来の陶芸教室は先生のいう通りに作っていたのに 「何を目指しているのかわからない」という評価を受けるような作品を作ってしまいました。 その一言はまるでボクの人生そのものに対する評価のようにも聞こえ しょっぱなからいい感じの町だなと嬉しく思いました。ボケ。 これが宿の部屋から見える景色。先程の陶芸教室が見えます。 ちなみに次の日の朝。ご存知のように雪が降ったのです。はい。 このお宿、豆腐懐石の宿なのですが・・・。ボクは若い頃、天龍寺に住んでいた経歴の持ち主なので 「懐石料理」はまさに本場なのですよ。お腹が空いたら、暖かい石で空腹を耐える本当の「懐石」も やってたくらいですので。。。うそですが。なんかどこもかしこも「懐石」で「懐石」って 「胆石」と同じくらい聞くのもイヤになっっていたんですが、ここはよかったです。 左が豆乳しゃぶしゃぶ。そのうしろが(手前右が切れているのですが)湯葉をすくって食べるやつ。 手前の紅葉の皿がこんにゃくサラダ(こんにゃくは下にあり)、3段の引き出しには いろんなお豆腐が入っております。これは楽しかったですな。 お刺身や御飯物、つけもの、それとデザートも満足いく程でます。 でも別注でいわなの塩焼きと黒毛和牛ステーキを頼みました。 黒毛和牛だという証拠に肉の左奥に「黒毛」が置かれていますネ。 あと「いわな」の顔、怖いですな。まるで生きてるまま焼かれて この世に恨みを残してるって感じですわ。 もうお腹と一緒に胸が一杯になります。 翌朝、松たけ子は私がまだまどろんでいるうちに布団から抜け出した。 寝たふりをする私を気遣いながら、ふすまを静かに閉め ちらつく雪で火照った身体を冷ますかのように 朝の温泉街を浴衣一枚で下駄の音を小さく鳴らしながら歩いていった。 深酒で先に寝入ってしまった私をさぞかし恨めしく思っている事であろふ。 もうええか? 新聞の朝刊にも載っていましたが、紅葉と雪、珍しいようです。 『ワシも雪に埋もれてしまいそうだったのじゃ。』 おっと!お人形やペットが語っているアホブログみたいでいやですな。 『陶芸教室じゃ。出来上がったらまた紹介するぞなもし。 ワシの自信作は正月までには届くといいですたい』 群馬ってニョキニョキって山がたくさんあってなんか圧倒される感じでした。 ココ「赤谷湖」って書いて「あかんこ」って読みます。 すいません。つまんないウソです。 ざっと紹介するとこんな感じです。なかなかよかったですよ猿ケ京温泉。 お風呂は写真撮れないんですが、雪の中でもしっかりと熱いお湯がよかったです。 お肌ツルツル、ちんちんピカピカになりました。 与謝野晶子の記念館がとなりにあるのですが(管理しているのはこの旅館の女主人) 俳句も募集しておりました。特選は特別室のペア宿泊券。 こんなんでました。 かくれ郷 濡らす秋雨 しのぶ恋 人肌に酔い 三合目の雪 いいですな。 人目につかぬようにやってきた隠れ家のような宿で 愛人の肌のぬくもりを感じながら酒を飲んでいると いつのまにか雪になり、酒もついつい三合目、 ふと気がつくと静かに降り始めている雪が 山の三合目のあたりにまで積もっているという情景がここちよく・・・ てかこれ短歌やろが!しまった! グッドラック。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.11.04 23:25:47
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