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カテゴリ:なぜに私は京都に来たの?
1月21日のメモより
新幹線車中。一年ぶりの京都。 友人Jが小田原から乗ってくるので『こだま』にしている。 すでに小田原名物の駅弁を食べながら 缶ビール、缶チューハイ、カップ酒をいただいている。 翌日、友人の墓参りに行く事になっている 米原あたりはやはりかなりの積雪だ。 少しだけ気が重くなり 車内販売の女性にもう一本日本酒を頼んだ。 すると意外にもこんなのが出て来た。 缶コーヒーのようなボトルだ。 なぜ、この容器にしたのか? 暖かくしたり、冷たくしたりするのが簡単? ガラスのカップより軽い? いや、一番の理由はワンカップだと いかにも酒飲みっぽいが この容器ならまさにスマートだからじゃないか? 銀座の立ち飲み屋でイタリア製のスーツで飲む 松竹梅・・・みたいな。 あと日本酒好きの女性も 気軽に電車の中で飲めるって事もある。 などといろいろ考えたが、やはりどうしても 少しメーカーの考え方がずれている感じは拭えない。 まあ、いいや。とりあえず今夜は前夜祭だ。 京都駅には夕方に着く。地下鉄に乗って四条まで出て 阪急に乗り換えて大宮にいく。 ここで腹痛に襲われる。 ボクのこの何かあると腹痛が起こるくせは いくつになっても治らない。 ご「アクシデントや。腹痛い。駅でトイレにいく」 J「店(友人の)まで我慢できないの?」 ご「いや、あいつはケチやからうんこすると怒りよる」 J「ケチくさいか。お前はケツくさいだな」 関東の人間はつまらない事をいう。 この状況では全く笑えない。 ま、そんなに緊迫する事も無く、 身障者用の大きめのトイレを使ってゆっくりできた。 しかもこのトイレご丁寧に 『どなたでもご使用になれます』としてあった。 書いてなくてもボクは平気で入るけどね。 大宮の友人の喫茶店で小一時間ほどアホ話をして 御池通りまで歩き、バスを待つ。 その間に元会社の同僚T女史にメールする。 今夜は三人で食事する事になっている。 バスを降りてホテルに着いて、部屋に荷物をおいて ロビーに戻るとT女史が待っていた。 友人のJとT女史は初対面である。 三人でホテルを出て、とりあえす木屋町方面に向かう。 「焼肉の弘」か「がんこ寿司のええ方」に いってみようかと思っていた。 T女史が先ほどボクから送られた (友達がレオタードで来て下さいとの事です)の メールに対して苦言を呈する。 「いまどき、レオタードなんて やっぱおっさんやなぁーって思いましたわ」 「え? レオタードって古いの?」 「知ってます? 最近はスパッツっていわへんの? レギンスっていうんですよ」 「・・・」 う~ん。レオタードとスパッツとレギンスの相関関係が いまいちわからない。まあ、いい。それ以上は掘り下げない。 ひたすら上に向かって歩き二条手前の 「がんこ寿司のええ方」の前に着くが ふと考えると明日の晩も旅館で懐石なので 同じような和風のメニューになるという事で 「がんこ寿司のええ方」は却下した。 で、「焼肉の弘」に向かって来た道を引き返す。 店の玄関までの路地がなかなか素敵で まあ焼肉屋さんとは思えないいい雰囲気だ。 路地の中間で窓越しに肉を掃除したり 切っている様子が見える。 寿司を握っているのとか、蕎麦をうっているのとは また違う雰囲気だ。見えなくてもいい。 通りすがりにガラスごしに 「いらっしゃいませー」と声を掛けられる。 ちょうど7時前。お腹も減って来た頃だ。 路地の奥の入口を入ると店はとてもにぎわっている。 「いらっしゃいませー」 「三人なんですけど」 「あ、ご予約はいただいてますか?」 「いえ・・・」 「すいません。本日はご予約のお客様だけで一杯でして・・・」 てな感じで門前払いを食った。 帰りの路地でガラスごしにまた声をかけられた。 「ありがとうございましたー」 「・・・」 木屋町をそのまま下がる。 T女史がすき焼き・しゃぶしゃぶの店を見つける。 「あ!ありましたよ。お肉がええんですよねぇー」 「う~ん・・・」 焼肉を食べるつもりでいた場合 すき焼きやしゃぶしゃぶでもいい・・・ではないのである。 「え?お肉料理やったらいいんちゃうんですか?」 「それは女やったら誰でもいいって感じやろ?」 「そんなもんですかねぇー」 三条手前に良く行っていた居酒屋があった事を思い出して 透明の円柱型のエレベーターに乗る。 5階で降りて入ろうとすると作務衣の店員が来て 「ご予約の方ですか?」(まただ・・・) 「してないんですけど、一杯ですか?」 「はい。申し訳有りません」 金曜日の夜とはいえ、京都の夜はにぎやかだ。 経済が活性化して大変よろしい。 いや、そんな暢気な事を言ってる場合ではない。 このままでは店を探しているうちに朝を迎えてしまう。 結局、ボクたちは三条の「がんこの安い方」に入った。 地下の「こがんこ」。そこもおそるおそる入って 席があった時は正直喜んでしまった。 ついさっきまで 『女やったら誰でもいいって~』って言ってたのに その時点では「もう、入れたらどこでもいい」に なっていたのだろう。 ここにたどりつくまで、いろいろ話して来たので 友人JとT女史は会話もスムーズだ。 ただひとつだけかみあわない事が合った。 T「Jさんの一番好きなお笑いのグループは誰ですか?」 これにJは変な反応をした。 J「関西の人はね、そういう風にお笑いとかに 順番とかつけたがるけど、関東ではそういう事がないの」 T「そうなんですか?」 J「そ。お笑いなんてひとかたまりだよ」 勿論この時点でJはずいぶん酒が進んでいたのだが そんなにムキになる事ではない。 確かにT女史の質問もどうでもいいものなのだが(笑) 息子からメールが来る。 (カミさんは臨月で実家に帰っているし、 ボクも日曜日はたぶん仕事なので無理っぽい) もう一週間も前に出したメールの返事だ。 そんなこんなで「こがんこ」では生中1杯ずつと 焼酎ボトル1本(二人で・T女史は飲まない)開けた。 河原町三条の角のカラオケに入った。 20歳前のバイトの子がコースの説明をして しきりに高い方を薦める。マニュアル通りなのだろう。 120分のCコースが一番のお薦めで 90分いいとボクらを説得しようとする。 入室した後で延長すると、 このオプションがどーのこーので結局は最初から云々・・・ 120分のCコースとか90分のBコースとか 聞いてるとフーゾクに来ているような錯覚を起こす。 レミオロメンの3月9日を歌う。 二人は聞いた事がないと言った。 それは決してボクの歌が下手だったのではない。 ここでもウイスキーのソーダ割を2杯飲む。 やっと解放され、ホテルのベッドに入る。 ちなみに男同士だから、シングルの部屋だ。 夜中に気持ちが悪くなってトイレの便器を抱え込む。 多少吐くと楽になる。久しぶりの多量の飲酒と おそらくMサイズのピッチピチの寝間着のせいだろう。 その後も熟睡は出来ないまま朝を迎える。 いろんな事が合った京都一日目だが 夢に見た「お守り」にあたる きっとボクが忘れたままのものは 何なのかわからなかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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