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カテゴリ:梅干し作り
老舗の鰻屋さんや、スーパーの鰻が大繁盛する土用の丑に三日三晩、雨に当たらないように天気の良い日を狙って漬けた梅を干すのは当宅では毎年のことです。 私の母方も父方も曾祖母以前も代々、土用の丑に梅干しを漬ける習慣があり、適度に手伝わされている内に自然に五感で覚えたと聞いております。 面倒でも手間暇掛かろうが、ザルに広げて干して適度に天地をひっくり返さないと梅がシワシワに、ふっくら柔らかくなりません。 逆に永遠に固いままのガリガリの梅が好みなら干さないのが肝要です。 某・農業関係の本にガラスの瓶(ビン)で漬けて瓶(ビン)ごと日に当てて干す瓶(ビン)干しが出ていたので簡単そうだとやってみたらお日様が当たる位置や容器の中の上・中・下の場所次第で柔らかい梅干しと皮が固めの梅干しとビミョーに仕分けされて一瓶(ビン)で二度美味しい梅干しが出来ました。 『梅干しにも格差があるのですね』。 均等な仕上がりを目指すなら、瓶(ビン)干しで超・簡単に楽に出来ると書いてある本を過信せず適度に上下を返さないとダメだと身を以って学習した五十代前半の頃。 梅の入った大きな瓶(ビン)を三個日当たりの良い一階の平面な屋根の部分に運ぼうとしたら、ずっしり重くて階段の一つも上がらない=『私には重くて無理ー』の図式。 『僕が運んであげる』と体力も握力も極端に無い母を持った息子がスタコラサッサと落さないように手を掛けて運んで普段は何もしなくてグウタラしていても、『こうゆう時に役に立つ』天才も超・優秀の欠片も無かった普通の子育て結果。 『たとえコケても転んでも、梅の瓶だけ割らないでね』。 『この梅酢が含まれた漬け汁に価値があるのだから』。 『梅も漬け汁も雨に当たらないようにね』と既に暗記とインプットされているであろう呪文のような因果含めております。 息子が『ザルに広げて干さないの』と言うので『今年は身体がキツイから雨に当たらないように瓶干しで済ませるわ』と言うと『僕が干してあげる』。 息子『適度に上下ひっくり返しながら雨に当てないで三日三晩、干せば良いんでしょ』。 私 『ちゃんと、手を綺麗に洗ってね』 息子『ザル、綺麗に拭いておいてね』。 私 『そう言いながら雨が降ってもグースカピースカ寝てるの誰』 息子『雨降ったら、叩き起こしてもイイから』。 いつか、息子が一人でジッパー付きの袋やコーヒーの空き瓶等で簡単に漬ける時もあると思います。 袋漬けでも手抜きしないで土用の丑に三日三晩の夜干しをすれば、柔らかく適度にシワシワに美味しく出来るので『ママも、婆さまも、こんなふうに漬けていたなー』と次の世代に『一見無駄なようでも理に叶っている、手間暇掛けて作る事のDNA思考を繋げてくれたら御の字』です。 (おわり)
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最終更新日
2013年07月22日 07時55分04秒
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