(12)自治体とマスコミのしていること(12)自治体とマスコミのしていること私たちは地上20mを歩かないのに、それなのに首都圏のほとんどの自治体が地上20m位にある放射線モニタリングポストでしか測定しない理由はなんだろう。 鳥たちの健康でも心配しているのだろうか。 従来からその場所に設置されていた場合もあるだろうが、今のように放射性物質が降り注いでいる状況では地上の方が放射線量が高いはずです。 いつまでも高い位置で測っていては住民の安全を判断する上で意味がありません。 人は地上にいるのですから、それに近い高さの数値こそが必要です。 今後もまだ何があるか分からない。 だから、適切に測定した正確な情報の提供こそが安全と安心につながるのです。 野菜は測定前に土、埃などを流水で十分洗浄したあとに測っているのは仕方ないにしても、土壌の放射線を地表ではなくて地中の値を測定するのはどうなんでしょうか。 魚の放射線を皮と内臓を取り除いて刺身のようにして測定していることを知っている人はどれほどいるのでしょうか。 これで本当に良いのでしょうか。 このように、できるだけ低い数値が出るように測定することが、日本中でおこなわれているのです。 これでは、本当のことが分かりません。 市民を守るための自治体なのだから不自然に数値が低くなるような測定をするのをやめて、市民に正確な情報を伝えてほしい。 少なくても消費者に測定方法を周知してほしい。 今のままでは皮のついた塩焼きの焼き魚を食べられるかどうかも判断できません。 市民の安全・安心を大切にするなら、何よりも正確な情報が必要なのです。 東京都は5月東京都広報で、『年間10万マイクロしーベルト(=100ミリシーベルト)以下では健康に影響を及ぼすことはありません』と明記して、都民1000万人に配布しました。 これではウソつき学者の言っていることと同じです。 このウソは放射線の真実を知らない都民を油断させ、空気・地表・食べ物からの被爆を増加させ、旅行に行く住民までも危険にさらしてしまいます。 都知事が本当に知らないのならば東京都の長として職務怠慢です。 本当のことを調べようとする職員はいないのでしょうか。 上からの指示があっても、間違っていることを間違っていると言えるような勇気のある職員は一人もいなのでしょうか。 政府からの指示、上司からの指示をそのまま上位下達しかできないような自治体では、本当に危険が迫ったいざという時にも住民を守れません。 東京都広報も 『100ミリシーベルトというのは発ガン率1%です。 都知事は1人なので99%安全です。 都民1000万人で10万人までしか犠牲は出ません。 でもあなたが犠牲になるとは限らないので安全です。 東京にはたくさんの都民がいますので、東京都の健康に影響を及ぼすことはありません』 とでも書けば正確です。 練馬区HPには東京都と同じ文章の100ミリシーベルトと以下は健康影響なしと記載されていましたが、今では政府と同じICRP勧告、平常時1ミリシーベルト、緊急事態20~100ミリシーベルトを参考情報として記載しています。 最初は東京都と同じ、次は政府と同じ、自分たちでは何も考えていません。 上にさえ従っていれば、下には責任がないと考えているのでしょうか。 政府がどう言おうと、政府を敵にまわしても、目の前の住民を守るのが自治体です。 自治体は公式HPに情報公開をしています。 この機会に、自分の住んでいる自治体が県民や市民を守れるのか、守る気があるのかを調べてみたらどうでしょう。 ジャーナリズムの役割は自らが真実を掘り下げて調べ、報道することです。 でも現実には、テレビも新聞もその役目を忘れ、政府、東電、原子力学者、放射線医療学者の発表や発言をそのまま垂れ流しているだけです。 しかも、テレビはいわゆる『権威のある』ウソつき学者ばかりを出す。 ニュースのようなバラエティ番組では何も知らない芸能人がコメントし、公平性を装った対立的意見の議論も垂れ流すだけなので国民は混乱する。 マスコミは起こった事故や事実を伝えているようにみえますが、報道しているのは都合のいい真実だけで、伝えたくない情報に対しては固く口を閉ざしています。 だからテレビと新聞しか見ない市民は本当のことが分からない。 この国家的な危機の中で、マスコミは、かつての戦時中の大本営発表と何も変わっていないのです。 唯一、戦時中との違いはお金にも動かされていることです。 いまだに民放は東電の節電CMを流しています。 このままでは、薬害エイズの時と同じように、真実を伝える時はすでに手遅れになって被害が出た後です。 後出しの公式発表を待つのではなく、今まさに進行中の真実を自力で取材して伝えるべきで、後になって言われても国民にとっては遅いのです。 政府も自治体もネットに様々な情報を公開しています。 日本が発表しなくても放射能汚染はドイツ気象庁などがネットで早くから公開していました。 ドイツ語が分からなくてもウェブなら一括翻訳がすぐできます。 多数の良識のある専門家も自分のホームページに良識的な記事を書いています。 Ustreamではテレビでは流さない情報、編集されていない生の情報を得られます。 でも、どれほどネットに情報があっても高齢者や子供など、多くは新聞とテレビからしか情報を得ていません。 たとえネットが使えても、高いメディアリテラシーがなければネットから正しい情報を選び出すことができません。 テレビにもウソの情報や隠している情報があると知らない人たちは、専門家の学者がテレビで話せばそのまま信じてしまうことも致し方ないことです。 テレビの影響はあまりに大きく、その報道姿勢を変えさせない限り市民の安全は守れません。 私も自分としてできることを考えました。 各HPに意見欄や問合せ欄があったので、NHKと民放にネットから 『放射線は安全だとか100mSvまで安心などと平気で言う学者を出すのをやめなさい。 最低でも国民の生命の安全を第一に考えるのがマスメディアの役割です』 と抗議しました。 さらに、民放には東電のCMについて 『東京電力から多額の金をもらいCMを流し続ける限り、テレビ局はまともな報道機関として役割は果たせない。 東京電力のCMを流すのをやめなさい』 と送りました。 でも、NHKから受付メールが来ただけです。 民放からは受付メールも来ません。 マスメディアの責任は重く、最低でも国民の生命の安全を第一に考えるのが役割なのに、国民の方を向かずに大本営政府と大スポンサー東電の方ばかり向いているマスコミに、誇りと勇気のある人は残っていないのでしょうか。 テレビや新聞が編集した情報だけでは本当のことは何も分からないのです。 真実は報道さえもされません。 学者も政治家も東電もマスコミもこんな状況だから、私たち一人一人が正しい知識を持ち冷静に行動することが大切です。 下記はフリージャーナリスト上杉隆氏による原発事故の報告です。 見ればさらに深刻な事態が分かります。 http://www.youtube.com/watch?v=O0CRuajD6C8 今まさに避難が遅れている飯舘村の住民に対して、わざわざ飯舘村に来てまで放射線は安全だと語り、手を洗えば安心などと言う学者がいます。 国民に真実を伝えないマスコミがあります。 そんな影響もあり、意見が分かれ迅速な行動がとれない状況が続いています。 下記の動画は2時間ですが、1時40分の所からわずか20分間を聞くだけで学者と飯舘村の真実が分かります。 ぜひ、生の声を聞いてください。 http://www.ustream.tv/recorded/14365923 |