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カテゴリ:objects/物体
[拾い物] 'beach combing'(ビーチ・コーミング)という言葉があります。 'comb'は「櫛ですく」という動詞です。 comb one's hair 髪をとかす. それとは別に、「〔…を求めて〕〈場所を〉徹底的に捜す」という意味もあります。 They combed the village for the lost child. 彼らは迷子を見つけようとして村をくまなく捜索した. 'beach combing'というのは「海岸をくまなく探す」という意味。 海岸にはいろいろなものが打ち上げられています。 貝殻や石、魚の死体、ゴミなど。 そういった漂着物を観察・分析するのが'beach combing'です。 海辺で下を向いてあるいていると色々な発見があるわけです。 * * * 同じように、都市内の公園を歩いているときにも、 地面を注意深く観察すると、いろいろなものが落ちていることに気付きます。 東京の場合、特に目を引くのが陶磁器の破片。 中には17世紀に九州(有田・伊万里)で焼かれた染付(そめつけ)の破片も含まれています。 都内の公園は、もともとは諸国の大名の江戸屋敷であったところが多い。 大量の陶磁器が各地から江戸に運び込まれ、消費されていましたが、大名は当時の上流階級。 最も質の高いものが使用されていました。 何かのきっかけで割れてしまった陶磁器は、邸内に掘ったゴミ穴にうずめられたようですが、 植栽や配管工事などのたびに土壌がかく乱されるので、地表面に姿を表します。 結果として、都内の公園には今でも江戸時代のゴミが地表にたくさん転がっています。 それを拾って帰って、洗って、ラベルをつけて整理する。 'park combing'という新しい趣味に一時期はまっていました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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