コクさんの愚かなひとり言

先週からクロ（メジナ）釣りに行きたくて悶々としていた。

仕事の疲れなんか何のその。今朝４時に起床して磯へ

車を走らせた。

最初に狙った地磯は高さが低く、少々時化た海には対処

できず、３時間程でギップアップと相成った。結果は手の平

級のクロ（メジナ）のみで潔くリリース。くたびれ儲けの骨折

損の悲しい現実に、打ちひしがれそうな身と心を引っさげ

次の場所に車を走らせた。

２０分程車を走らせ次に狙った場所は道路沿いの護岸堤

である。ここは楽勝の場所でなんと車から１分のお手軽さ

が体にとても優しい。ただし水面まで約９ｍと高く、もし落

ちたなら命の保証はない。釣っている間気の抜けない場

所でもある。

暫くの間撒き餌をすると念仏ダイの下からクロ（メジナ）が

食い上げてくる。しかし水深が浅く底まで見ているため、

なかなか喰ってこない。この場所は北西の波が３ｍ前後

がベストのため、今日の２ｍの波ではかなり苦しいのだ。

それでも少しサラシが出た状況を見計らって仕掛けを投

入すると約３０ｃｍおクロ（メジナ）が喰ってきた。取り合え

ずキープである。それから約１時間後、今度は３５ｃｍが

喰ってきた。これだと十分お刺身サイズである。

苦しい状況下、釣り始めて約３時間、もう撒き餌がない。こ

れが最後と仕掛けを投入すると、先ウキが水面から消し込

んだ。合わせると結構な引きをみせる。しかし２号ハリスの

ゆとりのタックルに敵はあっさりと手元に納まった。約３８ｃｍ

の良形である。そして午後３時、３枚と貧果であるがこの時期

としてはまあまあかなと思いつつ海を後にしたのであった。

ところで、今日の餌代であるがこれがなんと７６０円と超安価

なのである。内訳はパン粉２ｋｇ×２、アミ１ｋｇこれだけである。

関東ではあまり馴染みがないと思うが、九州ではどこの釣具

屋でもパン粉が売っている。そしてこれがクロ（メジナ）釣りに

は威力を発揮するのである。パン粉４ｋｇにアミ１ｋｇを入れま

ずかき混ぜる。それから練りニンニク（私は使用するがほとん

どの人は使用しない）を溶かして海水を少しいれ、耳たぶ位

の硬さにする。これを野球ボール大に丸めたものを付け餌と

するのである。それからまた海水を加え適度な柔らかさにし

て撒き餌とするのである。付け餌は親指の抓め大にして針

に付ける。菱形にするのがコツである。オキアミより餌取り

に強くまた大きさは自由に変えることができるので、状況に

合わせ変化させる。なおアミを入れなくてもクロ（メジナ）は釣

れるのだが、集魚効果に不安があるため俺はアミも使用し

ている。またこちらの方が釣れる魚種が多いような気もして

いる。

まあ、関東のオキアミとアミそして集魚剤の超リッチな撒き餌

からすると超チープであるが、私の方法でもそれに負けない

位の効果がある。いやオキアミを使用してない分だけ喰いが

長く続く効果がある。なぜなら撒き餌の殆どが植物成分のパ

ン粉であるためである。実際胃袋の中はパン粉で一杯である。

ところで俺の方法を人に押し付ける気はさらさら無い。なぜなら

人にはそれぞれの考えと経験があるからである。ただ自分の

考えにだけ固執するのはどうかなとも思う。新しいことにチャレ 

ンジすることも人生には時として必要なのである。そしていろい

ろな経験をすることによって幅が広がるのである。

まあ釣れればなんでもありよ。