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2010.04.06
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執事…それは、数ある家事使用人の中でも最上級の職種の一つであり、 従僕を勤め上げた者が昇格できるとされる、イギリスを代表とする名誉ある職の一つである。 食器・酒類を管理し、主人の給仕をするという本来の職務に加え、 主人の代わりに男性使用人全体を統括し、その雇用と解雇に関する責任と権限を持つ。 多くの場合、従者を兼ね、主人の身の回りの世話をするとともに、 私的な秘書として公私に渡り主人の補佐をすることもある。 そんな誉れ高い執事を題材とした漫画が、昨今の日本では多々見られます。 ｢ハヤテのごとく｣｢黒執事｣｢メイちゃんの執事｣ ｢お嬢様はお嫁様｣｢執事様のお気に入り｣｢HELLSING｣などなど、 近年に渡るにつれて、その数は多くなってきました。 "お嬢様と執事"、というより"主人と従僕"という設定が、女性の心をくすぐるのか、 なぜか少女漫画や腐った女性が好む文庫などでよく見られますが、 ｢ハヤテのごとく｣のように、少年漫画でもヒットしたものなどもまたあります。 設定としては、執事役のキャラクターは 大抵がイケメンで、超強く、ご主人様がツンデレという設定が一貫として見られますが、 その辺はエロゲでいえばツインテールは金髪、のような暗黙の了解なのでしょう。 どういう層を狙って描かれてるのか、よく判りますね。 さて、そんな"執事"を題材に、エロゲに使った結果メガヒットしたものがありました。 そんなわけで、今回紹介するのが… 暁の護衛 発売したのが2年前ですから、何をいまさらと思う人は少なくはないでしょうか。 発売当時はどこかしこで｢暁の護衛面白い｣｢神ゲーだ｣と騒がれてたので 名前くらいは知ってる人もいるのでしょう。 2008年といえば鳴海さんはリアルで多忙でしたので、やりはしませんでしたが その噂は、あちこちで耳にしてました。 で、最近になってやってみたというわけです。 批評空間やレビューサイト、各ブログなどでも割と好評で ニコニコ動画の｢2chが選ぶベストエロゲ2008｣などでも 上位にランクインしていたので、興味はあったのですがね。 特に発売当時、二級イベントやってた時に、某メンバーが ｢暁の護衛面白いよ｣ ｢これは俺の中でNo.1だね｣ ｢鳴海さんでいえば君が望む永遠並の衝撃だよ｣ などと、顔を合わせるたびに宣伝してたので、 その執拗までの言葉に、妙に記憶に残ることになりました。 まぁ、一つ残念なことに私そこまで君望好きじゃないんですけどね。 遙が好きなだけです(笑) さて、そんなわけで中古エロゲショップ行ったときに、 割と安価で売ってたので購入したのが先月のはじめくらい。 早速、プレイしてみたんですが … あ、あるぇ～？ なんか気づいたらエンディングでした。 … というわけで、おおまかなあらすじを。 [内容紹介] 近未来の日本、多くの都市で大小の犯罪が蔓延り、 警察を主とした治安機関は機能を失いつつあったが、 暁東市は様々な犯罪対策を行なう事で国内でもトップクラスの治安を保っていた。 そのため、安全を求める人々が集り暁東市の物価は高騰、 その結果資産家が多く住む街となっている。 そのような状況のため、資産家の令嬢と彼女ら（プリンシパル、護衛対象者）を守る ボディーガードを同時に育成する教育機関が存在している。 超一流の資産家令嬢とボディーガード候補の学生を教育する憐桜学園で、 ボディーガードの教育期間である1年目を過ごした主人公 朝霧海斗は 1年目の終業式を迎えようとしていた。 例年90%以上が脱落する中で見事に1年目を乗り越えた彼だったが、 ボディーガードになるつもりはなく、修了証書を受け取った終業式の後、 校長である佐竹明敏に退学届を提出する。 新学年初日、学園で佐竹から迷惑料として受け取った1万円を手に朝霧海斗は街に繰り出した。 そこで黒服の二人組に連れ去られる女子校生を見かける。 その光景を見て、朝霧の心が躍った。 彼が求めていたのは、日常からかけ離れた異常行為だったからだ……。 とまぁ、早くも厨二プンプンな当ゲームですが、 あらすじだけで実にシナリオの8割が占められます。 つまり、このゲーム、非常に短いです。 日々時間に追われる多忙な社会人のためのお手軽さと言い切れば、神采配なのですが そんな問題ではなく、このゲーム物語における大事な部分が欠如してます。 要は、シナリオの随所に散りばめられた伏線が回収されないままENDを迎えることになってます。 オールドエロゲーマーの皆さんに判り易くいえば、｢それ散る｣のアレです。 しかも｢それ散る｣とは違い、物語が完結してるのではなく、 "俺たちの冒険はここからだぜ！"みたいな ユーザー置いてけぼりな終わり方なのです。 正直、あの先生はなんだったのかとしかいいようがありません。 シナリオ全体の感想をいえば、 とりあえず主人公はイケメンで超強く、ヒロインがツンデレです。 どういう層を狙ってるのか、よく判りますね。 上記の文章を読むと、バトルものなのかな？と思う人は多いでしょうが そんなバトルシーンなど糞もなく、 ヒロインの身の上相談を主人公がエロゲーらしく解決して終了、 大体はこのような展開です。 舞台設計や世界観としては面白いのに、各シナリオ共通してその面白い設定を生かし切れてなく、 要は実に薄っぺらいんです。 圧倒的なボリューム不足という点は、 この手のゲームに関しては致命的すぎて目もあてられない。 次、絵。 例によって見覚えのある絵です。 というわけで調べてみたら、メーカーがあかべぇそふとつぅの傘下でした。 ｢車輪の国｣とか｢G線上の魔王｣の製作元ですね。 まぁ、だからといって原画の人は別の人なんですけどね。 デジャヴを感じるのは、まぁ近頃のエロゲならなんでもそうなので、しょうがないです。 次、音楽。 オープニングムービーくらいまでは聞いてたんですが、途中からペニシリンを聞いてました。 ｢ロマンス｣で有名なペニシリンです。 鳴海さんは90年代V系を聞きながら育った人ですので、ペニシリンも例に洩れず大好きです。 あの歌い方は耐性がない人は嫌悪感を示すかもしれませんが、 昔のV系って皆こんなもんです。 ｢Make Love｣のような爽やかソングを歌うと思えば、 ｢男のロマン｣のような"ネタ"曲も手掛けるといった バンドとしての方向性の広さがまたギャップを次いきましょうか。 また、余談ですが、上記のような話を例の二級メンバーに話したら、 ｢ああ、このゲーム企画段階から3部作が前提として作られてるから当たり前だよ＾＾」 「続きが気になるならファンディスク発売してるから買うといいよ｣ などと言われて衝撃を受けました。 何が衝撃かって、あんだけダカーポのようなサーカス商法についての批判をしていた彼が こんな糞ドル箱ゲームにまんまと引っ掛かってるということと 続きがまったく気にならないゲームなのに、 批評空間含む各サイトでベタベタに誉め千切られてる現代エロゲ界の甘さにです。 今思えば、あのAmazonレビューは工作員が働いてたのかなとさえ思えます。 少なくとも、容量的に考えても 本編とファンディスクをわざわざ分けなくても出せたんじゃないかとさえ思えます。 まったく、お金さまさまですね。 これが遥か昔の在りし業界全盛期なら、 発売して1ヶ月後にはワゴン行きだったと思います。 …これ以上書くと、当ブログ読者でリア友の某蒼鷺にぶっ殺されるので ここから先は割愛しますが、全体を通して言えば期待しないでやれば割と楽しめるでしょう。 褒めてますよ？ まぁ、なんだかんだで、やっぱり絵が重要なんですね、わかります。 総評：ハヤテのごとくのエロゲー出ないかなぁ 
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