テーマ:和歌(10)
カテゴリ:創作メモ
百人一首のアナグラムは、どうなったんだ!
あれから結構試行錯誤しているんですが、なかなか秀作ができません。 初めの二首は、ビギナーズラックだったのかも。 で、まあなんとかひねり出したのがこれです。 本歌は、『源氏物語』の作者でおなじみ紫式部。 歌聖俊成に『(紫式部は)歌を詠むよりは、物語を書くほうが上手だよね』と厳しいツッコミを入れられているお方です。 確かに和歌の家の出ではなく、漢学の方面の血筋なので、歌詠みとしての評価は低いようですが(^^;)。 めぐりあひて見しや それともわかぬまに 雲隠れにし夜半の月かな めぐりあひてみしや それともわかぬまに くもがくれにし よはのつきかな ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ 荒れて敷く よそ庭の松 時雨やり 人目にかなわぬ 君が雲かも あれてしく よそにはのまつ しぐれやり ひとめにかなわぬ きみがくもかも 【苦し紛れ訳】 荒れてしまった他人の庭の松に、時雨が降っている。 もう人目もないのだが、この時雨を降らせたのはあの人の雲だろうか。 かなり厳しいですね。字余りの歌なので、余計にもたついた感じ。 ここで、和歌には「物名(もののな)」という種類のお遊びがあることをご紹介いたします。 物名とは、和歌の中に「お題」をさりげなく、隠しながら表現するという、アナグラムとは違ったお遊びです。 【例】紀友則 秋ちかう のはなりにけり 白露の おけるくさばも色かはりゆく 初句と二句のあいだに「きちかうのはな(桔梗の花)」と織り込まれています。 面白い遊びですが、勅撰集にも部立されているれっきとした和歌の趣向です。 和歌は全部が清音の仮名でして、物名では濁音に替えても可ラシイんですよね~ では、当『玉藻』でも一首。 もちろんお題は囲碁棋士さんの名字(*^_^*)! 東西のイケメン棋士(鶴山先生&倉橋先生)さんのお名前をお借りしてみました~(^o^)ノ←趣味に走るpg。 行く雁の 鳴きつる山の方見れば 寒きわくらば 霜枯れの月 ゆくかりの なきつるやまの かたみれば さむきわくらば しもがれのつき お後がよろしいようで<(_ _)>。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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