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無謀な希望もかない、ちょっと燃え尽き気味な人間のふたまた日記です。
ブログ主は大学法学部4年のころからこのブログをやってきましたが、大学院を経て現在弁護士となっております。 旧名「囲碁と法律の雑記帳」ですが、開設500日に題名を変更しております。 リンクはご自由にどうぞ。 一般の人たちが細かい法解釈論の勉強をする必要はありません。 ただ、自分達に納得できない法制度がどうしてあるのか、「どうしても納得できない!」だけではなく、「よーし、納得してやろう」と、自分達の理解力を高めるという方向でも考えて行ってもらいたいと思います。 記事数が膨大であるため、現在正しくなくなっている記述が放置されている可能性が多々あります。 その点は注意してお読みください。(ご指摘いただければ訂正を入れます)
カテゴリ:弁護士としての経験から
刑事弁護で、大切な役割を果たすのが家族です。 弁護士費用や被害弁償の原資、保釈金を出したり保釈保証でお金を借りる立場になってくれたり、身元引受や情状証人をしてくれたり…こう言う家族がいてこそ、刑事弁護はうまくいくものです。 これらは、協力者が準備できない限り、弁護人が頑張ればどうにかなるものではありません。 協力者の当てもなくこれらを何とかしようというのは、全くとっかかりのないツルツルの崖を登ろうとザイルを投げつけるような行為と言ってもいいでしょう。 さて、弁護士としては、受任したなら家族に連絡を取って、協力を頂けますか?という連絡をします。 もちろん、是非協力させて下さい!!と言う家族は珍しくありません。 しかし、刑事弁護をやっていると、「それまで同居してくれていただけで、実際には家族との関係がズタズタになっている」ケースもかなりあります。 そもそも家庭内でおこしてしまった事件というケースもありますし、そうでなくとも「犯罪者の家族なんか抱えたくない!!」という発想は別におかしくありません。 家庭外で起きた事件であっても、家庭内で予兆となる問題行動や前科があったりして、
という回答も、またごく普通にある話です。 被疑者本人は、家族のそういう回答を聞いて「ですよね…」みたいな態度を示す方が多数派ではあるものの、ときには「今まで協力してくれてたから、今度も助けてくれるだろう」とか、「家族なんだから自分のことを助けて当然」という甘い発想になっている事も珍しくなく、こう言う被疑者を抱えると弁護人も頭を抱えます。 場合によっては何度でも連絡しろと要求してきたり、(自分の思うようにならないのは)弁護士の伝え方が悪いんだ!!と文句を言ってきたりすることもあります。 私は、刑事弁護のためだからと言って「義務でもない要望について、明示された拒絶の意思表示を押し切ろうとする行為は正当化されない」と考えているため、
とすっぱりお断りするのですが、それでお断りしたら裁判所に国選弁護人の解任を求めてくるような被疑者もいる始末です。(いっそ本当に解任してくれるならこちらとしても気が楽ですが、まあ裁判所はその程度では解任はしてくれません) 当然ですが、家族は被疑者本人と何年もお付き合いした末にそう言った結論に至っている場合が多いのです。 ぽっと出で現れた、当人と家族との付き合いを伝聞(しかも被疑者側から)でしか知らない弁護士が、何の見込みもなく説得したところで翻意する可能性はゼロに等しく、むしろ無茶な説得は逆に将来的な関係修復の可能性まで摘み取ってしまいます。 「弁護士が言葉を尽くして説得すればどうにかなる」という考えはあまりにも甘いと言わざるを得ません。 家族側に問題があるケースももちろんあります。虐待家庭からでてしまった少年犯罪者などが一例でしょう。 しかし、これも「家族の問題を指摘すれば突然家族が支援する立場に回ってくれる」などはお世辞にも現実的ではなく、やはり弁護士の説得で問題が解決できるケースは極めて少ないのです。 家族だけでなく、勤務先や友人などでも同様です。 普段から信頼関係を築いていれば、いざというときに協力が得られる可能性が少しでも出てきますが、普段から問題行動をして改めない、注意を聞かないという態度をとり続ければ、こう言うときに頼るべきとっかかりは消滅し、弁護人サイドも被告人質問で反省の弁を言わせる程度の弁護活動しかできなくなってしまう…というのは良くあることなのです。 何も普段から逮捕されたときに備えておけ、と言うわけではありません。 家族・友人・仕事先…そう言った人たちとの関係を普段から大事にしておくことは、普段から人生を豊かにすると言うだけではなく、刑事弁護の段でも成否を左右するほど重大な効果がある大切なことなのだ、と言うことを覚えておいて頂ければと思います。
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最終更新日
2026年01月23日 22時00分05秒
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