|
シングルカスクが売りのBARで、何か珍しいものをと頼んだら、
ブレンド物が出てきて「そっちかよ!」と思わず突っ込んでしまっ た一本です。 そもそもおかしいなと思ったのは、ラベルの一番下をご覧ください、 バットNo.3358359と樽を特定している番号が印字されて いるのに気付いたことでした。ブレンデッド(=複数原酒混ぜている) にも拘らず、樽番号が固有なんて通常はあり得ません。 あれ、と思ってマスターに尋ねてみたところ、じつは「おそらくは グレン・モーレンジでは?」とのことでした。「モーレンジの名前を 出せないので、ごく僅かに別の酒が入っている」ということです。 そのまま視点を右に移動していただくと、アルコール度が48%で あることが分かりますが、これなどは明らかに加水されたことを 示しており、瓶詰めされるまでに通常とは異なるプロセスを経て いることを暗示しています。 しかしながら、ひと口含んだ印象は能書きとはまったく別に素晴ら しいもので、恐れながらグレン・モーレンジは普段まったく飲ま ないモルト(要するに好みではない)のところ、非常にピュアでバ レルの香りが上品についており、いわゆる上等なウィスキーとなっ ています。 グレン・モーレンジといえば、多種多様なブレンドを夫々幅広い 商品ラインナップで展開しているところですから、オフィシャルを 買えばどうしたって「混ざった味」になるところを、この「ブレン デッド・モルト」は、シングルカスクのような味わいです。 つたない経験を白状しますと、グレン・モーレンジのシングルカ スクは飲んだことがなく、それだけ原酒は余ってはいないという ことだと理解していたのですが、それならこういう方法があるよ、 というスコットランドの方々の知恵でしょうか。 いずれにせよ、貴重な機会であったことは間違いありません。 感謝! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014年09月17日 13時57分51秒
コメント(0) | コメントを書く
[] カテゴリの最新記事
|