64th Macau Grand Prix。
今時ライヴ・ストリームで配信されるということもあり、また物理的に困難ということで毎年気になっているこの「マカオ・グランプリ」には足を運べず終いになっている。確かにGPウイークは宿も取り難いし、移動にもかなり時間を要する等・・普段のマカオでの滞在とは趣を異にする点が少なくない。それでも、機会が有ればまた現地で観戦したいと思わせる程、今年の参戦カテゴリーは非常に魅力的であった。メインのF3以外にもWTCCやFIA-GT等で数多くの「スター選手」も参戦している。気になる選手も少なくない。最後に現地観戦したのは'08で、'07は塚越広大選手が素晴らしい追い上げで魅せてくれた。思わずその晩宿のTVをデジカメで撮影してしまった位印象的なレースであった。'08に国本京佑選手が優勝した時も圧倒的な走りに「ヨーロッパ参戦かっ!!」と感動したものである。それ以前にも松田次生選手、加藤広規選手、伊藤大輔選手、小暮卓史選手等入賞や表彰台にむけガッツを感じさせられたレースは少なくない。勿論、今年のインディ500ウイナー・佐藤琢磨選手がリスボアに「刺さった」年も優勝した翌年も。この頃はBMWがGuia Raceに参戦しており、ソチラの方も楽しめた。何しろエンジンの音が良い。サイレンサーなどとは無縁の地故に、F3のエンジンでも十分迫力があったがBMWの「シルキー6」は高回転まで廻り、それこそ官能的な音色を奏でていたと記憶している。その後、WTCCからワークス撤退の後参戦マシンが無くなったことにより、BMWの「シルキー6」は聴かれなくなってしまった。このことは日本に程近いにもかかわらず、年イチバン混雑するGPウイークに足を運ばせるのを躊躇させるのに十分過ぎる理由になってしまった・・。今年はWTCCでホンダ・ワークスの道上龍選手が3位表彰台になったし、FIA-GTでもM6がレース車両として参戦したりもしていた。相変わらずの「SCカー・ラン」も頻発したし、天候も不安定で見所があるレースが多かったと感じた。それでも、やはりMacau Grand Prixの魅力は「活きのいい、ヤング・タイガー」の情熱でしょう。結果には表れなかったものの、ゴール前数週のトップ争いは見ものであったし、各集団での真の「レース」はやはり現地で観戦しておけば良かったと後悔させるのに十分な理由があった。ミドル・フォーミュラではあるものの「世界戦」、しかも「難攻不落のMacau」で活躍した若手ドライバー達の活躍には素直に拍手を送りたい。今年日本から参戦した選手の方々も、結果には表れなかったがそれぞれが得られたモノは少なくないと思うので・・今後のレースに活化して欲しいと思う。ひとりだけ・・国内のSF・スーパーGTに参戦した関口雄飛選手は画面ではあまり取り上げられていなかった様であるが、かなりアグレッシヴなドライヴィングをしていた模様。ちなみに、ひと昔前には参戦カテゴリーをダウンしてでも「レース」していた方々は居られた。思いつくところでは、見崎清志選手や森本晃生選手など。最近はこういった方々はほとんどみられず残念であるが・・。是非また来年のMacauにF3で参戦して、若手のパワーを受け取って頂きたいものである。