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カテゴリ:コミック
風邪で寝込んでいる間に読み返して、あらためて「いい作品」だと感じました。
酷評する人もいるのですが、私にとっては「主人公が成長した物語」であり、「主人公に接することで周囲の人間が成長した物語」であったと思います。 「思い出の中で『約束』をした女の子の為に東大を目指す」 それが初期の「景太郎」の『目的』でした。 3浪の末合格してからは、 「自分がやりたいことを探す」 事が目的となり、 「成瀬川と二人で幸せになる」 為に努力するようになる訳です。 この間に、彼は本当に強くなりました。 自他共に認める「情けないヤツ」が、いつの間にか「周囲を惹きつける魅力ある男」へと成長したわけです。 彼には「素直さ」があり、「一途さ」があり、「諦めない心」がありました。 本来彼自身が持っていたもの。 周囲の人々によって育まれたもの。 一人の人間が、前向きに成長していく姿には清々しいものを感じます。 ・・・この辺が、どこかでフラフラしている「クラゲの様な主人公」との決定的な違いになっているんですよねぇ。 最終巻で、ひなた婆さんに向かって啖呵をきる景太郎を見ていると、初期の姿を想像することはできません。 きっと物語が終わった後も、浦島夫妻は幸せであることでしょう。 子供たちもきっと真っ直ぐに育つであろう事は疑いない・・・ですが、あの住人と一緒なら、逞しくもなることでしょうね、きっと。 赤松作品は、最後には主人公がきっちりと成長します。 その辺が、好感が持てる一因だと思います。 マンガの世界は、所詮はフィクションであり、ファンタジーです。 悲惨な結末よりは、みんな仲良くハッピーエンド・・・そういう作品の方が私の好みです。 そういう意味でも、この「ラブひな」は好きな作品なのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/01/27 05:14:01 PM
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