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カテゴリ:仕事/生活/経済
非正規雇用は竹中平蔵が雇用の流動化のために作った。
非正規雇用をめぐり不思議なことは契約法で保護したことが結果として5年雇止めの慣行を生んだ経緯だ。契約法では非正規雇用を保護しようとして5年超同一事業所で働いたとき非正規雇用の側が正規転換を意思表示するとその意思が通って事業者は正規雇用しなければならないとした。実際は保護は裏目に出て5年雇止めが一般化した。 原因は事業者のコスト意識だろう。 非正規雇用を流動費として考えているのだ。竹中平蔵の目論見通りである。人件費を固定費から流動費に転換することによって労働市場を流動化する。その結果、労働側は正規雇用と非正規雇用に分断され、資本の人事支配権は強まった。これが労働市場の開放の内実だ。 非正規雇用は不安定な身分に低賃金を強いられ、その比率は4割を超える。非正規雇用として高齢化を迎える世代が結婚や出産に恵まれないのは偶然でない。 少子高齢化の原因を作ったのは、竹中平蔵であり、自民党・公明党の与党だ。資本家そして米国の犬である彼らこそ亡国の徒だ。 少子化が止まらないと言ってあせるのは形ばかりで本質は財界の直接的かつ短期的な要望に応えるばかりだ。非正規雇用を生み出し、短期的な利得に走る財界は、既に日本に拠点はない。工場は海外だ。そんな財界の言いなりになって、真面目にこの国の将来を案じているというのは、茶番だ。 4割を超す非正規の問題と労働市場の流動化、そして少子化の問題は構造的にリンクしている。 なぜ非正規社員が不安定な身分に怯えているのか、なぜ非正規社員が結婚し、子供を持てないのか、なぜこの国は少子化によって人口が減り、増税しなければ税収が確保できなくなるのか、どれもこれも同じ問題だ。 資本家の短期的な利益に対する欲、資本主義の限界だ。 グローバルに行動し、ローカルのことを考えない。日本の国益に反していてそれを軌道修正できない方向でドライブが働く。 政治、経済、教育、どの分野も非正規雇用のことを考えない。市場を開き、人口が減り、国が滅ぶ。与党の責任は重い。何が株主資本主義だ。何がグローバリズムだ。 どうやって人口減を食い止める気か、もはや賃金の安い日本で働く外国人はいない。非正規雇用の問題はこの国の明日を表している。象徴だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.03.15 22:33:48
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