ビリーに見るショップジャパンとプライム
スーファミが出たころにファミコンに執心していた私らしく1テンポほどズレていますが、ビリーズブートキャンプが大変なことになってますね。世の中にビリーのビの字も浸透していなかった2年前に、既にDVDを購入して実践していたという友人に後光が差しています。遅ればせながら、無意識にサーコゥサーコゥ言ったり、「俺がビリーバンドを好きな理由を知ってるかい?ズルできないからさ!」とのSっぷりに興奮したり、今まで水泳やジムに通っていたのに、ブートキャンプをやるだけで十分になってしまったという個性派俳優ルー・ダイヤモンド・フィリップスを検索したりしながら、週5で2~30分ずつやっています。おかげさまで体脂肪率は21.5%から18.5%になりました。ビリーと仕事のストレスによる急性胃炎の相乗効果で、ものすごい成果です。それにしても、こんなにビリーが流行るとは思ってもみませんでした。中2から通販が大好きで、小物をこっそり買っては怒られ、通販番組によってアドレナリンが放出されるという私の経験から言わせていただくと、ダイエット系は、「楽して」というものが鉄則だったからです。美川憲一の「サンヨーデルラップシステム」然り、佐藤藍子の「ヒルズダイエット」然り、「ダイエット雑炊」然り。これに倣い、ショップジャパンでも巻くだけの「スレンダートーンフィギュラ」が台頭していました。そしてこのスレンダートーンは、30分間の使用で腹筋100回相当から150回相当にパワーアップしたにもかかわらず、今や稼ぎ頭のビリーのせいで、随分と放映頻度も落ちているようです。それでもこれはショップジャパン内のことだからまだいいのですが、見ていていたたまれない気持ちになるのは、私が勝手にライバル会社と位置づけているプライムです。プライムは5~6年前、EMSの「アブトロニック」でブレイクしたものの、パッドにジェルが必要なのが面倒、ベタベタして不快という欠点がありました。継続がものを言うダイエットにこれは致命的。そこをうまいこと突いて、ジェル不要、おまけにFDA認定という勲章まで引っさげて現れたスレンダートーンにあれよあれよという間にお株を奪われてしまったわけです。おまけにインフォマーシャル中では、ジェルベタベタの従来品として比較される始末。私がプライム社員なら、ハンカチ噛んでキーです。その後もショップジャパンは、斜めに体をひねりながらステップ運動ができる「ラテラルサイトレーナー」をヒットさせます。それに続いてプライムも、ほぼ同機能に廉価およびバンド付きの「ツイストアンドシェイプ」で対抗。当時ラテラルは1ヶ月待ちなんてザラだった品薄状態に加え、おまけつきであるツイスト~も需要はあったのではないかと思います。しかしながら、どうしても二番煎じの感が否めない。そうこうしているうちに、ビリーという名の決定打がお見舞いされます。もはや書くまでもない大ヒット、さらにビリーほどはいかないまでも「ターボジャム」をも並走させる様は正に圧巻。これはもう鉄板です。巨人のV9を髣髴とさせる勢い。さすがにこう来られてしまっては、プライムもラテラルのときのような戦法は難しいでしょう。仮にトミーズブートピラティスとか出しても多分ヒットしないし。おそらく、ショップジャパンには日本人好きしそうなものを見抜く目利きバイヤーがいるんでしょうな。効果の有無は別として、これまでの通販ダイエットの王道「楽して痩せる」に真っ向から立ち向かう商品を採用する度量と先見の明が、全くイカしてます。私だったら、この風潮に流されてとても決断できない。だから初めてビリーを見たとき、努力型ダイエットなんてすぐフェイドアウトするだろうと思ったのです。「これさえあれば、もう、天気によってサングラスの種類を変える必要なんてないのさ。」との売りに「イヤ、元から変えないッスけど」とツッコミたくなる4,900円グラサンのインフォが無残なまでに即行フェイドアウトしましたが、ビリーもそれに近い感じだと。この革命を目の当たりにしたかもしれないプライムは、このような展開を見せます。原点に立ち返られたのか、ツイストアンドシェイプをミニにして復活。体を動かして脂肪燃焼!を売りにします。さらに、「振動」で攻めるダイエットベルト「スレンダーシェイパー」をリリース。体験者の声も「この振動スゴイ!」「EMSは電気だから不安で・・」といったもの。それと並行させ、根本はるみさんをナビゲーターにした88,000円もする高級ライン「ナール」も出します。これは超音波とEMSの合わせ技。この手のインフォマーシャルは「はぴねすくらぶ」や「shop島」と違い、30分で1商品が不文律。ところがスレンダーシェイパーとナールはそれを破り、二本立てでやってきました!だけども前半「EMSは不安」と言った直後、後半でEMSを推す構図ってのは、消費者を混乱させやしないかといささか心配になります。もちろん消費者のニーズはそれぞれだけども、もうちょっとタイムラグが必要じゃあありやせんかと。これらを踏まえたただの憶測なのですが、今の時点ではショップジャパンにかなり差をつけられてるのではないかと思います。だけど、底や地獄や屈辱を味わって這い上がったからこそ今がある!!的な話はよく聞きます。これからも私は、通販番組を始めとしたいろんなチャネルの通販をじっとり見守っていくので、プライムの今後の動きにも特に注目したいと思います。ちなみに母は、ビリーを見た瞬間「これはイケる!」と思ったそうです。実家に帰ったとき、インフォマーシャルでやってるビリーの動きを描いた紙を見ながらブートキャンプしてましたし。もう数ヶ月経ちますが、おなかに縦線入ってます。それと数十年前、母の若かりし頃、ラジオから「♪よこはま・たそがれ」と流れてきた途端、「これは大ヒットする!!」と思ったそうな。まだまだ私はただの通販好きなだけのひよっこだと思い知らされました。もっと感覚を研ぎ澄まさなくてはいけない。ですので、ひとまずこれからQVCとジャパネットスタジオ242で修行します。