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みかん日和。

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2009年07月19日
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カテゴリ:映画
剣岳 点の記

リブランさん、アスパラクラブが、
どうしても見なさいと言ってチケットをくれたので、
見てきた。
正直、体調がよろしくないので、
いやだなぁと思ったのだが、
見逃すわけにはいかないので、
奮起して出かける。


剣岳である。

私は、季節ごとに富山に行く。
そのとき、立山連峰が見えると
身震いするほどの感動に見舞われるのである。
まさに神の山。
神様がいて、下々の町を見守っている、
そんな神々しさがある。

立山は信仰の山でもあるし、あながち、思い過ごしではないかな。

映画は、明治になって40年過ぎたころに日本。
地図を作るため、最後の空白地点、
剣岳をめざす。
日本山岳会とかいう、ブルジョアな一行にライバル視されつつ、
道なき山を進む。
その道中は過酷極まりない。
一歩、いや、半歩目測を誤れば、
死ぬかもしれない、そんな危険な山を踏破するのである。
生きて帰れないかもしれない、最悪を容易に想像させうる、
大自然の驚異。
美しすぎる自然が、突如、一行を襲う。
一瞬で姿を変えるその恐ろしさ。
映画だから、都合よく次々にピンチがやってくるのだが、
その都合よさが、ちっとも不自然に感じないのである。
自然に対して、最大限の敬意をはらって作っている
そんな姿勢が感じられる映画であるからだろう。

正直、この映画をあまり見たいと思わなかった理由、
キャストにあった。
案内人役の香川照之氏、苦手なのである。
いかにも軽そうでいて、えらそうな口調で語っていたプライベートが
あまりにも印象的で・・・・。
もちろん俳優さんだから、ソレも演出と言うヤツだったかもしれないが。
でも、この映画、香川氏あってこその映画になっている。
謙虚な姿勢、愚直なまでに山、家族、人を愛する、
一言、むちゃくちゃ、いいやつなのである。
万民に対する思いやりを持っている、
総理大臣にしたいくらいのいいやつなのだ。

そして、測量隊リーダーの柴崎、
これまた、いいやつ。
お前はメロスかっ!!!ってなくらいに
正直な人。
仲間思いのいい人なのだ。
これまた、官房長官は決定だ!みたいな。
演じる浅野氏、演じているのか、その人が乗り移ってるのかってなくらい柴崎。
そこらへんにいても違和感のない柴崎。
カメラ回ってるんだぞ?って言いたくなるくらい自然な柴崎であった。

出番こそ少なかったのだが、
奥様方もよかったのだ。
柴崎の奥さんの宮崎あおいさん。
凛としたたたずまいは健在。
篤姫の目力は封印しているが、
その分、夫に甘えたりするかわいい妻っぷりが新鮮。
案内人長次郎の奥さんの鈴木さん。
きつい目の役をされているのによくあたるのだが、
今回の奥さんは、夫を支える、思いやりのある奥さん。
んでもって、ちょっと、知恵者?
夫と息子の間の確執をさりげなくフォローしているところもありで。
キレイな人だったんだなぁと、今回、初めて思った。

仲村トオルを忘れてはいけないぞ!
しまった、呼び捨てにしてしまった。
K-20の明智っぽいキャラクター再び、って感じであった。
いいんだ、好きだから。
この人もなんだかんだ言って、いい味だなぁ・・・。
味がないのがいい味というか。

映画の中に流れる音楽、クラッシックが使われているのだが、
これは、どうだろう、と思うことがあった。
ここで、これか?みたいな。
好みもあるだろうが、
せっかくの現地ロケ、
自然に紡ぎだされる音こそが最高のBGMではなかったのだろうかと。
ビバルディの四季、好きだけど、
ヒステリックにかきむしられるようなバイオリンの音が、
いいのか、悪いのか・・・。
好きな音楽だったので、ちょっと、気がそれてしまったのだ。

好きな場面は、いっぱいあるのだが、
あと一歩のところへたどり着いた一行。
そのとき「仲間」を意識しさせるあのくだりが、いい。
あまりにも過酷だった道のり、
その道を進むことができたのは、仲間がいたから。

そして、登頂の報せに涙する妻、
笑みを浮かべる先人。
これもいい場面であった。

誰かが行かねば道はできない。
そんな、気概を持っていたかつての日本人。
とても熱いのである。

と言うわけで、全富山県民だけでなく、
全地球人にお勧めなのである。
こんな時代だからこそ、希望を、
目指す何かを探したいのである。

エンディングに流れるクレジット。
「仲間たち」と言う冠のもと、
次々と名前が流れる。
役目、役職など一切つかない。
もくもくと名前が流れる。
どんなに小さい役割だろうと、仲間なのである。
誰一人としてかけてはならない仲間、
そんな一体感、全編にあふれている。

追記:そうそう、山を登っているときに見たアレ。
コンクリの四角い塊、
アレの役割をはじめて知りました。







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最終更新日  2009年07月20日 11時28分53秒
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観ました!   春るるる さん
そしてまたも感想をまとめていない・・・・・・こんな風にかれこれ半年以上過ぎてますね。いかん!
浅野氏、なんて姿勢がいいのだろうと惚れ惚れしました。
好きなんですよ。好みのタイプじゃないんですが、俳優としての個性というか佇まいと言うか。

香川氏、第一印象は巧いなあ、だったんですが、その巧さが鼻につく時があるので(ご本人のせいじゃないんですが)同感です。

万感こもった感想で、堪能された様子がよくわかりました。
私も見習わねばなぁ・・・・・・。
(2009年07月20日 17時48分33秒)

春るるるさま   kammaki さん
香川氏、やっぱ、そうですよね。
ちょっと、苦手。
浅野氏、ホント、いい味。
確かに好みじゃないのですが、
今回のこの柴崎は、この人でなきゃって思いました。

はい、堪能しました。
うちの母、2度見ましたが、
まだ見たいようです。 (2009年07月20日 20時44分51秒)


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