国の難病対策(素案)
先日の記事で紹介しました
厚生労働省難病対策委員会の参考資料として
「難病対策の改革に向けた取組について(素案)」が厚生労働省HPにアップされました。
あくまで、たたき台、素案ということで、
これで決定ではないと言うことを予めご了承ください。
その上で、すでに特定疾患受給者証をお持ちの患者さんにとって
影響が大きいと思われる事項をまとめます。
1.医療費助成の対象疾患について
* 患者数が人口の0.1%程度以下
* 原因不明
* 効果的な治療方法がない
* 生活面への長期にわたる支障
上記4つの条件を満たし、一定の診断基準が確立している疾患
この、基準に沿って選定すると約300疾患になるそうです。
ただし、現行の特定疾患受給者証対象の56疾患のうち、上記の基準を満たさないものは、新たな医療費助成制度には残らず、何らかの対応を検討する…とのことです。
2.医療費助成の対象患者について
〇全ての患者に重症度分類等を導入する。
現行の制度でも、一部の疾患について重症度分類は導入されているのですが、新しい制度では「全ての」疾患について重症度分類が導入されます。要するに、軽症者は助成対象から外すということです。
(※ただし、高額な治療が継続的に必要な場合は、助成対象とする)
この重症度判定基準、「日常生活又は社会生活に支障がある者」が
その範囲内ということになっています。
リンパ脈管筋腫症(LAM)の場合、
気胸リスク、その他の合併症、労作時の自覚症状は考慮してもらえるのでしょうか。
呼吸疾患では、安静時の動脈血ガス・1秒率だけで判断せずに、日々変化する症状、日々の生活の困難さ、自覚症状等、患者さん本人の意見が聞いてもらえるような仕組みにしてほしいと思います。
その他の疾患についても、疾患特有の特徴を踏まえて、
細やかな基準を設けてほしいです。
いや、そもそも同じ病名でも個人差ある病気も沢山……(;´∀`)
この疾患の選定には、第三者委員会を設置しそちらで決めることになるようです。
患者団体のヒアリングは行うようです。
今回の素案は、まだ「たたき台」の段階ですが、
大まかな方向性はハッキリ見えたように思います。
☆対象疾患は増やす、ただし現行から外す疾患がある。
☆難病でも軽症者は、助成しない。
新制度での、患者負担(素案)については次回お知らせします。
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