小児気管支喘息治療ガイドライン2005

小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2005

■治療前の臨床症状に基づく発作型分類と治療ステップ

※ 間歇型  : 年に数回季節性に咳、喘鳴が出現
           β2刺激薬の頓用で改善       →ステップ1

※ 軽症持続型: 咳、喘鳴が月に1回以上、週1回未満
           つまり月2~3回 生活に支障なし →ステップ2 

※ 中等症持続: 咳、喘鳴が週1回以上。
           時に生活に支障あり        →ステップ3

※ 重症持続1: 咳、喘鳴が毎日持続        →ステップ4-1
  重症持続2: 重症1の治療を行っても症状が持続
           時間外受診にて入退院を繰り返す ステップ4-2

■2歳未満の治療
           基本        追加   
  ステップ1     なし        抗アレルギー剤
    
  ステップ2   抗アレルギー剤     インタール吸入
吸入ステロイド50μg/日


  ステップ3   吸入ス剤(100μg/日)  ロイコトリエン受容体拮抗薬
                        インタール吸入
                        β2
                        テオフィリン徐放製剤

  ステップ4   吸入ス剤(150~200)  β2
            ロイコ・・       テオフィリン

■2~5歳の治療

  ステップ1   発作に応じて      抗アレルギー薬

  ステップ2   抗アレルギー薬     テオフィリン徐放製剤
          あるいは吸入ス剤(50~100)

  ステップ3   吸入ス剤(100~150)  ロイコ・・
                      インタール吸入
                      テオフィリン
                      β2

  ステップ4   吸入ス剤(150~300)
          ロイコ・・
          インタール
          テオフィリン
          β2

■6歳~15歳

  ステップ1   発作に応じて      抗アレルギー薬

  ステップ2   吸入ス剤(100)
          あるいは抗アレルギー剤 テオフィリン徐放剤

  ステップ3   吸入ス剤(100~200)  ロイコ・・
                      テオフィリン
                      β2
                      インタール

  ステップ4   吸入ス剤(200~400)  経口ス剤
          そのほかいろいろ 


☆治療のステップダウン、中止の判定(6歳以上の場合)

ステップ1 :3ヶ月ほど症状が消失し、呼吸機能の改善が得られたら中止。

ステップ2 :無発作状態が少なくとも3ヶ月くらい持続したらステップダウン
       維持療法を数ヶ月から1年の無発作で中止する。
                   
ステップ3 :3ヶ月ほど症状が消失したらステップダウン
       追加治療から減量中止
       数ヶ月の無発作を確認して吸入ス剤を減量
       半年から1年の無発作を確認して中止する

ステップ4 :ほぼステップ3と同様            
         


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