♪ 晩成の晩はいつかと問いたるをもう後がない風のきりぎし
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若い頃に手相を診てもらって、あなたは大器晩成ですと言われ、いい加減なことを言っているなぁと思い、その晩成っていつですか?と聞いたことがある。
そう思いながらも、いつの日か花を咲かせる時が来るのだろうかと、漠然とした期待を抱いていたのも確か。
花なんか咲くどころか蕾も途中で萎んでしまい、どんな花が咲くのか未だその姿を見ないまま。もう後がない。可能性があるとしたら、残り時間はぎりぎりの断崖に差し掛かっている。
植物にも個体差があって、同じナンキンハゼでも色付いてるのもあればまだ青々としているのも有る。何の違いか、多分体内のある成分の濃度の差なのだろう。
トウカエデも美しく紅葉し、街の街路樹は一番美しい時期を迎えつつある。シマトネリコも秋の装いに忙しい。
ホオノキはロクに紅葉もせず、その落ち葉の裏側は白くてあまりに無粋。決して美しいとは言い難い。
街も歳をとっていくけれど、田畑や緑地が残っている間はまだ若々しさが残っている。しかしその陰で朽ちた空き家も目立つし、放置された畑や田んぼも目立って来ている。
すべてのものに旬があり、それを過ぎれば老いてゆく。国も人も店も企業も都市も、そして国家も。
200年後の地球は果たしてどんな姿をしているのだろうか。
何も消費しないAI(ロボット)が統治した後、地球を支配するのを止めて、欲というものを持たない生きものが楽園を成していくのだろうか。
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