♪ 絶滅の種の増えゆける晩夏光ハエトリソウが葉を広げおり
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何か育てやすくて変わった植物はないかと探してみればあった。最も有名な食虫植物とかで知られているハエトリソウがカーマに。ウツボカズラの一種もあったが、私は茨城県の生まれで小さい頃からモウセンゴケを見ていたので、似た姿に懐かしさを覚えて買ってきた。
葉に触っても反応がない。これじゃあ虫が止まっても捉えられない。傍にホオズキの鉢植があってカメムシがいっぱい集っている。試しにそいつをハエトリソウの葉に掴ませてやった。
そしたら数日後にその葉が黒っぽくなって枯れそうになっていた。蠅と違って背中も硬いしかなり臭い虫だ、強烈な何かを出しているのかも知れない。
指で掴んで強引に閉じたのもいけなかったのかも知れない。
何だかなあと思って調べてみると、「ハエトリソウ」には感覚毛と呼ばれるセンサーが3本あり、これに虫が2回触れると、約0.5秒の速さで葉が閉じるという。多大なエネルギーを消費するため、センサーに2回の刺激がないと葉が閉じないようになっているとか。
どうりで閉じなかったわけだ。強引に指で閉じさせたりするのは愚の骨頂というわけだ。知らないものは罪を犯す。
とらえた虫は一週間ほどで虫の養分を取り終えて、また葉を開くらしい。一週間ほどは閉じたままなわけだ。
消化液はタンパク質に反応して出るため、タンパク質以外のものを挟んでしまったら、葉を開いて排出しようとするんだとか。葉が閉じるメカニズムはオジギソウと同じで、電気信号が運動器官に伝わり、内外細胞の圧力変化によってこの運動がおこるとか。いたずらして何度も閉じさせると枯れてしまうのだ。
管理のポイントは
①日当たりの良い場所で育てる
(風通しの良い場所で一日6時間以上)
②水やりは腰水で管理する(湿地帯の植物のため)。
深さは2㎝~3㎝程度。
③冬は霜よけ程度の場所に置く(寒さに強いが念のため)
子どもの時に湿った場所で見つけたモウセンゴケは、虫を捕る仕組みが全く違う別の種類の食虫植物なんだね。葉にある粘毛から甘い香りのする粘液を分泌して虫を捕獲する。虫がくっつくと、粘毛と葉がそれを包むように曲がり、虫を消化吸収するわけだ。
コケという名が付いているぐらいだから極小さな植物で、興味が無い人には目に入らないかも知れない。
北海道から九州まで湿地帯に自生し、多数の都道府県でレッドリストに指定されているらしい。東海地方に生えるトウカイコモウセンゴケというのがあるらしい。日の当たる湿地帯に行けば見られるのかも知れない。
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