♪ 熊蝉が雨と暑さに淘汰されにいにいぜみの声がきこえる 孫が泊まりに来た。小学校入学してからは初めてだ。大量にあるレゴブロックの半分ほどを持ってきた。それでしばらく遊んでから、近くに蝉取りに。
幼虫も捕りたいという。まずは蝉取りに午後4時頃、緑地帯からとスタート。下の方にいるので簡単に捕れる。今の子どもは遊ぶものが多いのと、外で自然を相手に遊ぶという習慣がないので、蝉も全く警戒心がない。何故かアブラゼミばかり。
市役所前に移動してみるも、やはりクマゼミがほとんどいない。異常事態だ。いつもならクマゼミの勢いに押されてアブラゼミの鳴き声なんか聞こえない。
あそこ、こっちそっち、と見つけては教えてやる。視力検査で近視に引っかかっている孫は、見つけるのが遅い。どうしたってそうなってしまう。
30匹は捕っただろうか。その中でクマゼミは2匹だけ。
梅雨入りしてからの猛暑でおかしくなり、その後のゲリラ雨と晴れの猫の目天気。晴れた日が長続きせず、何の区切りもなくなし崩し的に猛暑となって、梅雨明けと同時に一斉に鳴きだすということが出来なかった。
蝉にとっても受難の天候異変。それが一番クマゼミに打撃を与えたようだ。夕方6時半ごろ、今度は幼虫を捕まえに行くも、たったの1匹も見つけることが出来なかった。まるで晩夏のような有様。お陰で、いつもなら絶対に見つからない「ニイニイゼミ」を捕まえることが出来た。
あまりにたくさんの蝉を捕った。小さなン虫かごに入れておくのはかわいそう。段ボール箱に金網で窓を作って入れてやった。他の工作をして遊んでいる間、しばらく放置。鳴きだす奴もいることはいたが、なんだかみんな元気がない。
孫が「家で飼う」なんて言っていたが蝉を飼うのは無理ということで、逃がしてやることに。段ボールの口を開け、窓枠の上に外を向けて置いてやった。
数匹はすぐに明るい方に移動して飛んで行ったが、まったく動かない蝉がたくさんいる。居心地がいいはずもないのに。もう死期が近いのか? 最後まで残っていたやつは、棒でつついて無理やり出してやる。
黄色い共鳴版を持つのがクマゼミ いかにも強そうな姿だ。
蝉が全体に小さい気がする。7年ほど土の中にいるとして、7年後のクマゼミは今年と同じに少ないことになる。こういう事が続くと絶対量は減っていくだろう。温暖化でクマゼミの生息地がどんどん北上していると、ずいぶん前にニュースになったが、様相は変わっていくばかり。
蝉にとって、温暖化よりも羽化する時の雨が問題だろう。穴を開けて出ようとしたときに大雨が降れば堪ったもんじゃない。こうゲリラ豪雨が多くては蝉の生存もおぼつかなくなる。クマゼミはとにかく喧しいので、少なくなるのは有難いことではある。
小さくて地味なニイニイゼミが目につくようになることは、何を意味するのだろうか。
外来に駆逐され、小さくなっているのは・・・
期待していた雨はパラパラッとしたぐらいで、降らずじまい。夕空に虹が出ていた。
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* ウクライナ応援の思いを込めて、背景を国旗の色にしています。