♪ おちこちにウグイスの声聞きながら生物たるを脚に知らしむ
雨が早めに上がったので朝のうちにと、7時半ごろウォーキングに出かけた。退職後にブルーベリーの栽培を始めた人との出会いの場所へ。
5月6日に行って会えたものの話が出来なかった。それからあっという間に一カ月が経った。7時半ごろには居ると言うし、6月は収穫の時期だとも言っていたので絶対に居ると思ったが、なんと、留守だった。
仕方がないもで、通常のウォーキングへ。浄水場の横を通って佐布里の池へ。いつもは歩かない道を選んで・・。
画像中央下の森に一歩踏み入ると、深山幽谷のごとく鬱蒼とした世界が広がっている。佐布里池の周辺は、このままずっとこのような世界が残っていくのだろう。生活用水と工業用水にまつわる施設で、最も重要なライフラインの一つだからね。
今後、人口が減って周りの田んぼが無くなる可能性は大きいが、貯水池が無くなることはないだろう。
知多浄水場は、長良川から取り入れた水を家庭などで使用される水道水に浄水処理するとともに、木曽川から愛知用水を経て佐布里池に取り入れた水を工場などで使用される工業用水に処理する浄水場。
「水道水」は、知多半島の4市5町(半田市、常滑市、東海市、知多市、阿久比町、東浦町、南知多町、美浜町、武豊町)へ供給。それぞれの市町から各家庭へ水道水が配られてている。
「工業用水」は、名古屋南部臨海工業地帯(東海市・知多市)や阿久比町や東浦町の工場に配られている。
雨上がりで蒸し暑い。トレーニングルームに行くようになってから、あまり歩かなくなっているので疲れる。汗をかく練習とは思ってみるものの中途半端な蒸し暑さには閉口する。
正面遠くに浄水場が見える。
堰堤脇の階段を上り、遠望しながら家から徒歩1時間ほで、変化に富んだ景色を眺められることを幸せに思う。歩いて来ればこその愉しみでもある。
佐布里池の湖面にさざ波を立てて、風がやさしく撫でていく。佐布里池は川と違って流れによる変化はないが、微笑んだりくすぐったがったりしているように見える。風の存在を教え、きらきらと光を返す様はそれだけで美しい。
『四万十に光の粒をまきながら川面をなでる風の手のひら』 俵万智
あちこちにある収穫前の梅の木は、何故だかたくさんの実をこぼしている。柿の実が6月に落ちる様子を「ジューンドロップ」というが、梅の実にはそんな言葉は無いようだ。
『落梅の肌柔かし逝きし児も』 小原よね女
佐布里大橋を渡り、以前メジロにやるために放置ミカンを取りに来ていた場所に来ると、景色が一変していた。
造成工事を向こうの方でやっているのは知っていたが、この場所まで均されることになるとは思いもしなかった。鳥さんにあげる蜜柑をゲットできる場所がどんどんなくなっていく。
ウグイスがどこへ行っても鳴いている。上手に美しく鳴く声を聞きながら歩くのは悪くない。林の中ではすぐそばで鳴くこともあり、その声の響きの良さに驚かされる。
開けた田んぼ道に出ると、遠くの竹やぶの方から聞こえてくる。あちこちから競い合うように鳴いている。
図書館の裏でもよく鳴いていて、先日の短歌研究会の例会さ中にも頻りに鳴いていた。近所に住む会員が、半年ほど鳴き続けていると言う。その美しい声を聴きながら「あれはオスが相手を求めて鳴いているのだから、ずっと相手が見つからないんだよ」と、夢のないことを言っていた。
「ホトトギスの声も聞こえるね」と私。「1年に1度か2度しか聞かれない」と彼女。メンバーの中にはホトトギスの鳴き声がどんなものかも知らない人がいて、スマホで検索して聞かせたり。
短歌を30年もやってるという割には、そういうものに疎いのがちょっと心もとない。
この日は3時間かかって2万歩ほど。けっこう疲れて帰って来た。体力が落ちている証拠だ。筋トレでは持久力が付かないことがよく分かる。夏バテ防止のためにも、汗をかいてしっかり歩かないとね。
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