去年の丁度今頃、東京は朝から雪で3cmほど積もっていた。産経新聞に詩集天国の地図が載ると言うので早朝から近くの新聞販売店に出かけた。金銭箱に100円を投げ込み一冊新聞を取り出し、自宅に持ち帰る。はやる気持ちを抑えつつ、ゆっくり新聞に目を通すが何処にも記事が見当たらない、あれ?おかしいな?出版社から今日の朝刊に広告が載ると聞いていたのだが。そして新聞の日付を見ると・・・おい、昨日の新聞かよ(○`ε´○)。かなり頭に来て販売店に雪を怒りで蹴散らしながら行くと一人のおっさんが今朝は雪で遅れたんだと言う。だったら昨日の新聞なんか出しておくんじゃないと言い寄ってかなり激しい言い争いになった。店員のせいではないにしろもう少し態度を軟化させてもいいのではないかと思ったが、忘れられない一日になった。そして2度目の掲載は毎日新聞だった。書店に平積みされた自分の本を見た時自分の家から巣立って行く子どものように思えた。夢が叶った瞬間私は多くの呪縛から解き放たれた開放感に包まれていたのである。3月を迎え春はもう直ぐ駆け足でやって来る。冷たい吐息が温かく氷を溶かし、春の芽が萌え出るのを待とう。