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テーマ:☆詩を書きましょう☆(8524)
カテゴリ:詩集小説
かあさん かあさん かあさん かあさん 病棟中に老人の呼ぶ声が響き渡る 明けても暮れても かあさん かあさん 隣人は うるせえ このクソじじいと 小声でののしるが 老人の耳はかあさんで一杯だ そのかあさんは 午後3時 飛び切り上等の笑顔を土産にやってくる 病室を 自分の家だと思い込み 寝ても覚めても かあさん かあさん 腰が曲がって小さくなった 自慢のかあさんは それでも笑顔を忘れない この老いたる夫婦に 永久の約束あり わたしは小さく頷いて カーテンを閉めた お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.05.30 17:17:36
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