食品の裏側
食品の裏側この本の著者である、「阿部司」氏の講演会に行ってきました。以前あるTV番組で、「無果汁ジュース」はこうしてできる!と、添加物の白い粉を調合して、実験よろしく見事な「液体」を作り上げているのを見ました。見た目は黄色で、確かに「おいしそう」。レポーターの女の子が、「あっ、ほんとだ、レモンのジュースだ!」と言っていたので味も然り、なのでしょう。この度の公演ではこの実験(?)を含め、添加物の「光と影」について、阿部氏がわかりやすく説明してくださいました。消費者が求めるから、生産者はどんどん作る。双方の利害が一致するから、添加物入りの食品が巷に溢れていく。責任は、どこにあるのでしょう?みんなにあるんですよね。自分だけが被害者面をしていては、何も解決しない。それより、「知る」ことで行動し得る何かを見つけ、自分の生活に取り入れていくほかないのです。阿部氏の話の根底には、「家族のコミュニケーション」が流れているように感じました。実際阿部氏も食品添加物の会社を辞めるきっかけとなったのはお子さんの食生活に「気づいた」からだそう。そして、なにより「手作りのよさ」を強調しておられました。「手作りの良さ」って、添加物をほとんど使わないから良い、ということだけではないのです。おかあさん(おとうさんでもだれでも)が、料理をする姿を子どもたちに見せ、手間暇かけてひとつの「料理」ができあがること、これを知らせる。そこから「親の愛情、食へのありがたさ、感謝の気持ち」がうまれてくる。情操教育ですよね。体と、心と、両方にとって「良い」それが「手作りの良さ」だと、阿部氏の話を聞いて思いました。私は小さい頃、お肉があまり食べられない子でした。いつしか大人になっていろいろな物を口に入れるようになりましたが、数年前から食生活を変え、ベジになりました。ベジになってから、食品を買うときはラベルを気にするようになりました。というのも、「動物性のものが含まれていないか」を確認したいからです。ネットでいろいろ調べみたところ、それこそ添加物の中には一見動物性と分からない表示、でも実際は肉や魚を原料にしているものが数多くあることに驚いたものです。それからは特にラベルをしっかり確認するように気を配っています。そして、何のことはない、いわゆる「田舎料理」これが一番好きなのかなあって、最近気が付いてきたところです。もちろんパスタやカレーも好きだけど、それ以外に何が食べたいかと聞かれると、わらびのおひたし、たらの芽のてんぷら、豆腐のお味噌汁、炊き込みごはん、茄子の漬物…こんなメニューです。思えば、小さい頃は毎日こういう食事。もちろん必ず手作りでした。おやつも、蒸しパンなどの手作り。自分も手伝ったりしたものです。そう考えていたら、自分の現在の食生活に反省することしきり。でも、あまり神経質になりすぎると、食べることにストレスを感じてしまう。阿部氏も忙しいと、コンビニのサンドイッチを食べたりしているそうです。添加物の大量摂取。しかし、それとひきかえに手軽さ、便利さを手に入れた、と思うそうです。要には、もっと自然体でいればいいんですよ!食べるものが選べる、そういう幸せな環境にいる自分。以前ブログに書いた「いただきます」=「命をいただきます」というときだけでなく、食に対してのありがたさを常に忘れずにいたいと思います。最後に阿部氏の退場のコメントを…「私は文句言ってるんじゃないですよ、チクってるだけです」