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ハーブマルシェ通信

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2006/12/01
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カテゴリ:茅ヶ崎のこと



小学生の低学年くらいだったと思う。
湘南・逗子の自宅の庭に、夏のある日、突然真っ白なユリが咲き始めた。

「こんなところにユリがいきなり・・・」

植えた覚えの無い母は、白いユリをまるで来客者のように歓迎し
私たちは、毎年、夏になると、庭に咲く白いユリを楽しみにしてた。
夏になると、そのユリの花と一緒に写真を撮ったりした。

たぶん高砂百合だったと思う。


毎年、我が家の夏のお客様。

夏にそっとあらわれて、秋になるといなくなる。



大人になって夏目漱石の「夢十夜」を読んだ。

第一夜で、亡くなった恋人を待ち続けていたら、白いユリになって現れたという話が
ある。

この話は、
「100年待っててくださいね。100年経ったら、会いにきますから。」


そういって、死んだ女を待つ「男」の話。
男は、ずっと、縁側で太陽と月が自分の頭上を何度も通っていくのを
ひたすら数え、どのくらい数えたかもわからないくらい、女の約束通り、100年待っ
た。
ある日、縁側の土から、ひょろっと芽がでて、スルスルと男の顔の前まで伸びてい
き、

ふわっと白いユリが咲いた。夜露が降りてその重みでユリが揺れた。

「・・・ああ。100年経ったんだな」

主人公の男は、そのユリが自分が愛した女だと気がつく。
読んでなんて、ロマンチックなのだろう、と思っていた。


そんなロマンチックな話に感化されて白いユリは私の、大好きな花のひとつに。
結婚式のブーケや退職のお祝いなどでも大輪のユリをいただいたりした。

でも、心の中にはいつも、毎年逗子の庭に咲いていた白いユリの存在忘れられなかっ
た。


今年のお盆に、父と二人で、母や祖母、祖父、ご先祖様一同のお墓参りに行った。
そして、浅草の浅草寺に立ち寄り、帰りは父と水入らず、昼食を二人でとった。
(※ちなみに、ハーブマルシェ茅ヶ崎店の福招ねこさんを浅草で買った日です。)

父がいきなり、切り出した。

「おまえが茅ヶ崎に店持ったときに、ちょっと気持ち悪いな、って思ったんだ。」

父が話しを切り出した。

「話したら、きっと、お父さん縁起でもない、って言われそうで。ずっと黙っ
てたんだけど、実はな、オマエが店を出した茅ヶ崎っていうのはな・・・」



8月13日、お盆の真っ最中の暑い日だったのを覚えている。


(つづく)

















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Last updated  2006/12/03 12:31:41 PM
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 ぐっチャン@ Re[1]:ブログのお引越し(07/12) ビューティラボさん おひさです。 …
 ビューティラボ@ Re:ブログのお引越し(07/12) またまた違う切り口のブログになるのでし…
 真理6956@ 巨乳はスキですか? 昔から胸大きくて一つ悩んでいた事があっ…

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