カテゴリ:軍事関連
私が購読しているメルマガなどではけっこう石原氏の国政復帰を歓迎しているのに驚きます。
一つには弱腰外交に対する裏返しの感情からきているようです。平和憲法で軍隊がないから強くでれないとか政治家による文官外交はなさけないとかいったところかと思います。そして高齢になっても意気軒昂な姿勢に好感を持っているようです。 まぁ気持ちはわかりますが日本人独特の情と問答無用主義で外交がうまくできるほど世界は甘くないと思えます。 平和憲法のくせにただでさえヨーロッパの諸国と同等かドイツよりも軍事費を使っている日本がさらに軍事強化して周辺国をにらむようになったらどうなるかです。 たとえば尖閣列島で文句があるなら台湾を占拠するとか拉致問題を解決しない北朝鮮はけしからんから攻め込むとか北方領土を返還しないのはけしからんから武力で取り返すとかサイパンなどの南洋諸島を再び日本の領土にせよとかいうんでしょうか?また尖閣問題でうるさくからんでくる中国と本当に戦端を開くのでしょうか。おそらく石原氏は中国は腰砕けになると踏んでいるようですがロシアが中国との領土問題で戦争の危機を避けて譲歩しながら領土問題を解決したことをどう考えているのでしょうか? 現在の中国は戦前の中国とは比較になりません。別に弱腰外交が良い悪いというのではなく強腰外交でことが済むとは到底思えません。日本が武力外交にでれば再び孤立化するのは目に見えています。ある程度までは日本の軍事化をアメリカも武器商売がありますので容認するでしょうが日本がアメリカから軍事力で独立することは望んでいないでしょう。 ただでさえガラパゴス状態の日本が武力外交にでれば日本の経済が世界から孤立し壊滅的状態におちいることも目に見えています。 情で強腰外交にあこがれをもつのはいいですが国政においては家康の遺訓にあるように「人の一生は重荷を負て遠き道をゆくがごとし、いそぐべからず。不自由を常とおもへば不足なし、 こころに望おこらば困窮したる時を思ひ出すべし。堪忍は無事長久の基、いかりは敵とおもへ。 勝事ばかり知りて、まくる事をしらざれば、害其身にいたる。おのれを責て人をせむるな。 及ばざるは過たるよりまされり」これは外交においても通用する言葉かと思います。
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Last updated
2012.10.29 23:04:20
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