078935 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

Her's(ハーズ)奮闘記!

Her's(ハーズ)奮闘記!

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2012年04月16日
XML
カテゴリ:主にオシゴト

4月も半ばになりました。
不安定な気候もようやく安定し、穏やかな春らしい毎日になってきましたね。


今日は、初めての訪問ケアでした。

これまで毎週来室されていた、緩和領域に入っておられる患者さまが
2週続けて(1度は発熱などの不調、1度は検査の都合で)お休みされ
とうとう来室が難しいと判断されての、ご依頼でした。

この方は、初回来室時から、緩和領域にあった為
いずれ来室できなくなる時がくれば、こちらから伺おうと決めていました。


厳密には、起業して二度目の訪問業務になりますが
一度目の訪問は、サロンから徒歩3分のところにあるホスピスだったので
あまり“訪問”を強く意識することはありませんでした。

しかし今回は、電車に乗って(市内ですが)遠方まで出かけるので
私の中では、初の“本格的な”訪問業務です。

病室に伺って、ケーシーに着替えさせて頂くのも無理があるので
出来るだけ動きやすい服装に、白衣(ロングコート)を羽織ることにしました。

ちなみに、今日は午後から小学校の懇談会があった為
若干“お出かけ”を意識した服装になりましたが…

来室して頂く場合は、言わば“ホーム”ですから
様々な備品も準備があり、環境も自分仕様に整えてありますが
こちらから出向いて行くので、忘れ物の無いように気を遣いました。

また、車に乗らない私にとっては、電車の便があまり良くないところなので
乗り継ぎや時刻なども、前もって調べておく必要がありました。


それでも、初めてのようで初めてでないことと
起業してからある程度の経験を積んできたこととで
ヘンな緊張感もなく、比較的落ち着いて伺うことが出来ました。


3週間ぶりにお会いした患者さまは、想像していたよりもお元気で
不慣れなことで、予定時刻より遅れてしまったのに、快く迎え入れて下さいました。

今日は、午後から懇談会に行かなくてはならなかったこともあり
いつもより短時間でまとめることになりましたが

『これを、受けたかったんです』

と、心底嬉しそうに仰られ…
来て良かった、としみじみ嬉しく思いました。





Her'sの業務形態は、もともと自費での対応であり
ケア(施術)そのものに関しては、一切の保険適用に当てはまらない為
訪問サービスも、本来は想定外のことでした。

一度目の訪問の際も、理学療法士の資格の範囲内では法的に非常に厳しいものがあった為
正直、かなり迷いましたが、徒歩3分という距離と
他でもない“終末期”の方への対応だった為、思い切ってお受けしました。

ちょうどその当時、私は妊娠後期に差し掛かっており
同時に、その頃は1日3コマでの対応だったところに
イレギュラーに、毎日もう1コマ追加して業務にあたっていたので
体力的にも限界に近く、なかなかご要望にお応えすることが出来ませんでした。

訪問のご依頼を頂いてから、ちゃんと伺えたのは1度だけ。
“このスケジュール(1日4コマ)が落ち着いたら、もう少し頻回に伺える”
ようやく1日4コマの毎日から解放され、患者さまにご連絡したところ…


その翌日の未明、容態が急変し、息を引き取られていました。


それが、私にとって初めての“見送り”となりました。

早朝、留守番電話に録音された、妹さんからのメッセージを聞き
泣きました。ものすごく泣きました。号泣しました。

自分を責めました。
あの方には、限られた時間しか無かったのに、と。

私が、少し無理をしてでも頑張れば良かったのに。
少々無理をしたって、私には取り戻す時間はあったけれど
あの方にはその時間が無かったのに、と。

夫は慰めてくれました。
ママは悪くないよ。1回でも行けたんだから、喜んでもらえた筈だよ。

ふと話した誰もが、慰めてくれました。
貴女が無理をしていたら、身重の身体で取り返せた保証はないよ。
産まれくる命が、終わりゆく命を拒んだのかも知れないよ。
貴女なりの誠意は、きっと伝わっていたよ。

それでも
当時の私には、どんな慰めの言葉も、心を軽くしてはくれませんでした。

あの時の思いが、今の私の大きなポリシーのひとつを支えています。


【絶対に、後悔だけはしたくない】


私にしかできないことがあるのなら、私を必要として下さる人があるのなら
全力で、それに応えたい!!!



1人で、訪問業務を営業項目のひとつに加えるのは困難だと思います。
いずれ、時期がくれば、スタッフを増員するなりして
その為の態勢を整えていきたいとは考えています。

時間がかかるかも知れません。
案外、オファーが増えないかも知れません。

それでも、“今”求められるなら、“今”全力で応えたい。



今日の患者さまの、心からの『ありがとうございました』が
またひとつ、私の支えとなりました。

来週から、月曜日は訪問デーとなる予定です。
この患者さまをお受けした時から、月曜日はこの方の為だけに充てていたので
1日1コマは問題にはなりません。

遠出と言っても、市内ですから、慣れれば大して苦にはならないでしょうし
気候も良くなってきたので、出掛けることを億劫に感じることもないでしょう。

暮れ頃から、覚悟しなくてはならないことを医師に宣告されながら
こうして桜の季節を迎えられることができました。
ここまできたら、最期まで、快適に過ごして頂けるようにお手伝いさせて頂きます。


人の幸せの傍にいられる・そのお役に立てるなんて
どれほど素晴らしい仕事をさせて頂けていることか。

その尊い責任を噛みしめながら
私と出会えて良かった、そう思って頂けるよう
誠心誠意、務めていきたいと心に誓った、今日の日でした。









お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2012年04月17日 00時23分05秒
コメント(1) | コメントを書く
[主にオシゴト] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.