2007/06/12(火)12:00
〔表現〕「『ッ』と『ン』はどこで歌う?
今回は日本語の『ッ』と『ン』の歌い方を考えてみます。
「あった」「行った」「死んだ」「少年」など、『ッ』や『ン』は随所に
出てきますね。
普段どのように歌われていますか?
音符1つに『ッ』や『ン』が割り当てられているときはあまり問題になり
ません。
気をつけたいのは音符と音符の間に『ッ』や『ン』が言葉が書かれている
ときです。
大抵は均等に言葉を入れていることが多いと思いますが、歌い方によって、
言葉のイメージが変わってきます。
例えば「あった」の歌い方を考えてみましょう。おおざっぱには
「あった」と均等に歌う
「あっ…た」と、『ッ』を『あ』のすぐ後で歌う
「あーった」と、『ッ』を『た』の直前で歌う
の3つの歌い方ができます。
これらを比べてみると、言葉の切迫感や緊張感が微妙に異なることに気づ
かれると思います。
どこに入れるか、どのくらいの強さで歌うのかということは、曲によって、
また指揮者の解釈によって異なりますから、その都度確認していただく必
要があります。
『ッ』や『ン』に気をつけると、言葉のメリハリがつくようになりますよ。