読書/『新日本の絶景&秘境150』。
本屋さんの棚に並んでいてやたらと「秘境」というタイトルが気になったので連れて帰りました『新 日本の絶景&秘境150』。私がイメージする「秘境」はほんのわずかで「絶景」がほとんどでした。しかも穿った目で見れば「絶景」もいわゆる「映える」というものでかなり色彩豊かな場所が選ばれていた印象を持ちました。もちろん、「絶景」というのも個人によってイメージするものが異なるので、私の中ではこれは「絶景」なのか?というものも含まれています。ともすれば、私の中では「秘境」と「絶景」は紙一重で一般的にイメージするものとはかなりずれがあるのかもしれません。ただ、ここで紹介されている場所を「秘境」とか「絶景」という枠組みで括らなければ、かなり関心を寄せるものも多くありました。例えば、「東北の夜祭り」。私自身は青森のねぶた祭りはこの目で見たことがありますが、それでも練り歩いている姿を歩道からすこし遠めで見ただけになります。ここでは超至近距離で山車を撮ることにより、ここまでまさに「映える」のかと思いました。それは圧巻です。もっと至近距離で山車を見たらこのように人の目には映ってくるのだなと感心しました。これは、東北の夜祭りだけでなく、幾つかの各所のイルミネーションも取り上げているのですが、それはまさに同様の感想を持つことができました。その中に能登の「キリコ祭り」というものもありました。日本遺産に登録されているというのも本書で知りました。海の中で燃やされる松明はそれだけでも圧巻だろうなと想像しました。また、夜の中の灯ですので「映える」という意味では確かに「映えて」はいるのですが、そこには厳かな雰囲気があり、「神事」であるということがはっきりとそこからでも伝わってきます。そう言えば、今年の京都の祇園祭りの特別席での会食に宮司さんが意義を唱えましたが、まさに祇園祭り同様の空気感が紙面からでも伝わってきます。「祭り」は「祭事」でり、神様に捧げるものなんですよねー。能登でのこの祭りの再開が待ち遠しいです。私としてはあまり関心のもてない場所もありましたが、それでも、このような「博物館」や「美術館」があるのだということ知るものとはなりました。かなり手にする人によって、視点が変わってくる1冊だとは思います。にほんブログ村