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Sep 8, 2010
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ワープロで作った字がギッシリと書かれた葉書、「暑い日が続いて いますが、訃報です、去る８月２日、母くにが８７歳で永眠いたしま した、母のかねてよりの希望と、京都市内から離れていることもあり、 近隣の人達と家族で葬儀を終えました、今年の４月まではデイサービ スなどを利用して元気に暮らしていましたが、呼吸困難により入院生 活を経て、一度は退院し、通院中に敗血症に感染し、一時は危篤状態 になるも、奇跡的に回復し、自宅で療養中に嚥下障害のために食べる 事が出来ずに７月初めより再度入院して以後は流動食に頼る生活、夏 の終わりか、秋の初めにリハビリを計画中、ゼリーのようなものは喉 を通るまでに回復していたが、７月末に容態が急変し、８月２日に静 かに眠るような、安らかな最後でした、生前中にご厚誼のあった方に、 お礼を兼ねてお知らせします。 小学校の４年生から６年生までの担任の先生であった、背が高く痩 せてヒョロヒョロで、天然パーマのちじれた髪の毛を、後で２つにく くり、黒い小さなまん丸眼鏡をかけて、笑うと歯茎がのぞき、内蔵が 弱いために背中を丸めて歩く、弱弱しいタイプ、ポパイのオリーブそ っくりの先生で、給食は生徒と教室で食べるのだが、脂物が苦手で食 べ物の好き嫌いが多く、給食のメニューによっては食べるのに苦労、 給食当番の日に先生の嫌いなメニューの時には特別に大盛り、「先生、 全部食べんとアカンでェ」、といやがらせ。 ３年間の間大きな声で叱られるという事はなかったのだが、じっく りとわかるまで話をする、弱いものいじめをするな、嘘をつくな、卑 怯な事をするな、この３つのことをいつもいわれていたような気がす る、小学校の５年生の時に、オレの学年は５０人のクラスが７クラス、 そのうちの１クラスの男の先生のあるクラス、この先生は生徒にも父 兄にも人気のある先生でクラスの女の生徒は踊りのバレー、男の生徒 はソフトボール、放課後にその先生が指導、４年生の学年対抗ソフト ボール大会にわがクラスはそのクラスにボロ負け、先生が、「私のソ フトボールの事は良くわからないが、優勝戦の試合の時には、戦う前 からこのクラスには負ける、負けても仕方が無い、相手はこのクラス だから、負けた事よりも、そんな気持ちで戦った事が悔しくないです か」、その後、試合に出ていたメンバー同士で話し合い、ピッチャー は中学校、高校と野球部に所属した、その彼が、「来年は優勝しよう、 同じ学年なんやから、頑張れば絶対に勝てる、但し条件がある、キャ ッチャーは身体の大きいお前がやってくれ、お前がキャッチャーやっ たら、もっと思いっきり投げる事が出来、あのクラスでも抑える自身 がある」、その日からキャッチャーの練習、突き指はするし、眼鏡の フレームは壊れるし、練習は大変、兎に角、受け損なっても身体に当 ててでも、ボールは絶対に前に落とす、後ろにはそらさない、打倒そ のクラス、クラスが一丸となって練習し、５年生の時のソフトバール 大会で、優勝戦でそのクラスに勝って優勝、そのクラスの担任の男の 先生は悔し泣き、オレのクラスの担任の女の先生はうれし泣き、振り 返ってみるとこの３年間の担任の女の先生の、弱いものいじめはする な、嘘はつくな、卑怯な事はするな、この３つのことが人生で大きな 支えとなっている、特に１９９９年１０月３１日で会社を整理した時 には、この３つの事が大きな支えとなった。 学校を卒業して同窓会で恩師と顔を合わすという事はあっても、個 人的に恩師を訪ねるという経験はなし、唯一の例外はこの先生で、２ ０年ほど前の同窓会で、この３年間、クラスの喧嘩相手と話をしてい て、その当時先生が足の骨を骨折ということを聞いて、その彼が車で 迎えに行くからお見舞いにいこうという話になった、オレが返事を渋 っていると、「お前は随分と先生の迷惑をかけたから、お見舞い行っ てもバチは当たらんでェ」、「お前にはいわれたくない」、結局、こ のセリフが殺し文句になって、宇治市の住宅街へ、訪ね、訪ねして、 お見舞いに行く事になった、同窓会にはいつも欠席で、小学校を卒業 以来久し振りの再会であった、先生の手を煩わせただけあって、はっ きりと記憶に残っていて、仲の悪かった２人が揃って、お見舞いとい う事で少し驚かれたようだったが、昔よりも少しふっくらとして元気 そうであった、娘さん夫婦と同居であったが、この宇治の家は先生の 退職金で購入、当初は１人住まいであったが、何年か後に娘夫婦と同 居、その経緯を話した後で、「大きな声でいえへんけど、ここは私の 家なんや、同居いうても大きな顔をしてるんやァ」、とそういって、 小学校の３年間には一度も見たことのないような、いたずらっぽい笑 顔、「元気そうな顔見て、安心しました、いつまでもお元気で」、年 賀状のやり取りの残っていた最後の恩師、さようならポパイのオリー ブさん。 ■「今日の言葉」■ 「 相手の欠点を嫌がるよりも 自分に無い良さに気付こう 」 (自然社・平成２２年・新生活標語より） お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
Last updated
Sep 8, 2010 01:54:34 PM
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