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カテゴリ:PS3ソフト
近くにコインパーキングがあるのに、堂々と黒塗りベンツを不法駐車してたり、禁煙場所でタバコふかしたり、雑踏歩くときにぶつからない様に歩くという気配りもない。 男の人生、生き様という人間哲学を考えてみる上で任侠道というのは非常に学ぶべき点もあるのだが、一般生活において散見される、ヤクザという人物は結局デリカシーに欠ける人間の割合が多く、威圧的で、風景には溶け込まず、空気が読めない、忌むべき存在でしかない。 というわけで個人的にはヤクザは好きになれない。 ただ、昔、和歌山かどこかの無人駅で平日の昼下がりに、ベンチに座っていると隣に60代前半な感じのヤクザが座ってきて、電車が来るまでの1時間弱、ヤクザの人生を熱く語ってくれた事がある。 そのヤクザは紳士であった。 「にいちゃんサラリーマンけ!」 みたいな口調でニヤニヤ近寄ってきたチンピラ風の若い衆を、そのおじいちゃんヤクザは 「あほう、お前ら喋んな!」 と制し、無人駅の古いベンチでその老獪なヤクザと2人で電車を待つ間世間話をするその1時間はまるで自分が映画の主人公になったような濃密な時間だった。 まあ、自分のヤクザ感はどーでもいいとして「龍が如く」である。 まずクリエイターに賛辞を送りたいのは、いわゆるシリーズ物ゲームとして、"ナンバリングタイトル、外伝という区別はあれど、確実に1年に1本"というペースを死守している所。 ・龍が如く 見参! (2008年3月6日) ・龍が如く3 (2009年2月) ・龍が如く4 伝説を継ぐもの(2010年3月) ・龍が如く OF THE END(2011年3月) E3とかTGSとかで、小出しにプロモーションビデオを見せながら全然リリースされない国産ゲームが多い中、これは非常にすぐれたプロジェクト運営がされている証拠に他ならない。 プロデューサーの名越氏は見た目はちょっと理解できない風貌(笑)ではあるが、非常に優秀なプロデューサーなのでしょう。 ゲームは基本的には新宿歌舞伎町を模した神室町を舞台にした箱庭ゲームで、物買ったり、ゲームしたり、キャバクラゲームに興じたり、街でチンピラと喧嘩したりしながら、正義と義理と人情とプライドをかけた男くさい任侠物語が繰り広げられるというゲーム。 が、3月に発売になる最新作「龍が如く OF THE END」をPVを見て笑ってしまった。 なんと箱庭の舞台となる神室町がゾンビであふれ、それを討伐するのが主人公というお話。 龍が如くは、ヤクザ任侠ゲームとはいえずっとコミカルな要素もあったので(ドスの利いた声でカラオケの合いの手を入れるゲームなんてコミカル以外のなにものでもない)、いつかなんかやらかすのだろうなという予感はあったが、まさかゾンビゲーになるとはかなり大胆な決断。 予想の斜め上を行くという言葉があるが、まさにこのゲームの事であろう。 これが吉とでるか凶とでるかはわからないが、個人的には非常に楽しみである。 ジョージAロメロが提唱したゾンビ映画というのは恐怖の中に垣間見える、独特の滑稽さを描く部分もある。 暴力で物事を進めるというヤクザがゾンビと戦うというシチュエーションは、任侠ゲームなのにどこかコミカルな要素を持つ「龍が如く」とは以外に相性がいいような気がする。 先週末、ちょっと用事があって東京に行っていて、新宿にも訪れた。 都庁とかの高層ビルが立ち並び、清潔で無機質な新宿西側とは正反対の東側は雑然として人間臭い怪しい街。歌舞伎町を一回りしたが「龍が如く of THE END」の看板も結構見かけた。 歌舞伎町もこのゲームに結構期待しているようだ。 どーせなら、歌舞伎町だけでなくゾンビが駅を越え、東京都庁で最終決戦、都庁爆破粉砕、新宿は焼け野原に、なーんて大胆なカタルシスを味わせてくれないかとひそかに期待しつつ、この不思議なヤクザゲームを堪能してみようと思う。 【発売日前日出荷】【予約03/17発売】『PS3』龍が如く OF THE END お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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