カテゴリ:大好き度120%!!
『月曜日の水玉模様』に続く物語です。 高校時代、同じソフトボール部に所属した仲間たちの七年後は…という設定。 ミステリと呼ぶにはとても淡くて、時間を経たことによって人と人との繋がりに どんな変化が訪れるのか…そちらの方により焦点が当てられています。 いつまでも、変わらない関係でいられたら…と願ったのは本当。 けれど新しい出会いや、「今」を優先していくうちに少しずつ関係は疎遠になっていく。 悲しいけど、それを惜しんでばかりいられないのが現実。 でも…ふとした機会で再会したとき。 一足飛びに時間を飛び越えて、以前の関係+αを取り戻せるか、或いは 知らぬ振りして通り過ぎていくか…を決めるのは 一緒に過ごした時間の長さではなくて、どれだけ濃密な時間を過ごしたか、に 拠るのではないかしら…。 小学校~中学校ではちょっと幼すぎて。 高校~大学あたりが一番そういう継続的な関係を築ける年齢ではないかな。 (経験からみても) お互いの変化を、受け入れる心の広さが「今の自分」にあるかないかも 条件になりそう…。 そんな風に考えてみると、一生涯の友人を得る機会なんて ほんとに短い期間に集約されてるのかもしれない。 大人になったら無理…とは言わないけれど、実際のところそれは 宝くじに当選するよりも、(それに匹敵するくらい)難しい確率のような気がします。 思わず「ぷっ」と笑っちゃいそうな加納さんの毒舌?と、 泣き笑いしちゃいそうな、せつない描写と…がとても巧みな短編集でした。 萩広海くんの登場場面がとっても少なかったので、 もしも続編が書かれるのなら、今度は彼の登場機会を増やしてあげて 欲しいなあ~なんて思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.09.20 08:36:26
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