535537 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

読書日和 ~Topo di biblioteca~

読書日和 ~Topo di biblioteca~

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X
2006.09.05
XML

学校という場所はやっぱりどこか変です。
特に義務教育の場である小学校や中学校においては…。

義務教育、という言葉を聞いて生徒たちは
「学校とは嫌でも行かねばならない場所」と思ってる子も多いのでは?
ここでいう“義務”は
親(大人)たちが子供に教育を受けさせなければならない義務であって、
子供たちからすれば教育を受ける“権利”があるという意味の筈なんだけど。

学校に来ている中学生たちを見ていると
「ここに来てやってるんだ」的オーラをひしひしと感じます。
まるで学校・教室=檻のように感じてるのでしょう。
(かつては柊自身そう思ってたしな。)
全員が全員、そうではないけれど。

たくさん、いろんな人が集まれば集まるほど淀みが出てくるのは
大人の世界も同じで、まして人間形成の途中にある中学生たちが
集まる場所であればそれは避けられないことなのかもしれない。でも…。

  温室デイズ

   日本の平和ボケは、学校の場でも存分に発揮されている。
   この温室のどこかに、出口はあるのだろうか-。
                       (bk1説明文より)


読んでいてどんよりしてしまったのは、ここに描かれている中学校の様子が
柊が毎日足を運んでいる中学校と似たり寄ったり(というより物語の舞台か!?)と
思えたからです。

物語の冒頭のように…プリント類が紙飛行機となって飛び交う様も、タバコの吸殻も
授業を抜け出して放浪して歩く生徒たちも、素行の良くない生徒たちが保健室を
溜まり場にした結果、具合の悪い生徒は職員室で休まなければならないのも、
窓ガラスが定期的に割れるのも、上から物が落ちるのも、非常ベルのいたずらも、
もう何でもありすぎて柊も感覚的に既に麻痺しはじめているかもしれないです。

授業中にも拘らず廊下に響く奇声にも、もはや公然と行われているいじめにも。

考えさせられるとか、問題作であるとか、そういうこと以前に
「これが今の、あるがままの中学校の現実です。」…そういわれている気がしました。

学級崩壊やいじめの問題は取り上げられはじめてもう随分経つのに
ちっともなくなる様子はありません。

学校を責めても、親を責めても、何も解決しない…そんなあきらめに似た雰囲気を感じます。

真面目に受け答えすればするほど浮いてしまう、馬鹿をみる、そんな場所では
せめて自分を見失わないように、自分はどうしたいのか問い続けることだけが
そこを生き抜く唯一の方法に思えます。

そこでは見て見ぬ振りをするのも、正攻法で戦うのも数ある選択肢の一つに過ぎず
必ずどれを選ばなくてはならない、どれが正しい、とは言えない気がします。
(但し、ナイフを持ち出す、相手に怪我を負わせるなどは問題外です)

理屈の上では見ぬ振りするのは悪いことだと言えますが、
そういう怖さを本当の意味で克服できる人ってきっと多くない。

柊は今日、生徒同士の喧嘩めいた場面に遭遇したんですが、
「止めなくちゃ」と思いながらも足が動きませんでした。
巻き添えくって怪我したら…という保身を先ず第一に考えてしまいました。
情けない話です。

教師ではない柊に出来ることといえば、先生に「こういうことがあった」と
報告することだけ。

暴力沙汰になる前におさまってくれたから良かったですが…(良くはないけど)
なので柊にはとてもえらそうなことなどいえません。

好きなことを仕事にはしない方がいい、ってよく聞きますが
近頃それを実感します。

今日もまた図書室にて、本を乱雑に置かれるだけならまだしも(?)
棚から落ちた本を蹴ってる姿を目にして、情けなくなりました。

柊は本が好きだから、面白い本を探す手伝いとか出来たらいいなと思ってますが
本を粗雑に扱っているのを目にすると悲しいというか落ち込んでしまって
その日一日気が滅入ります。

気持ちを切り替えようと思ってもそうそう割り切れるものでもありません。
これが毎日続くとすべてが惰性になってしまうんだな…なんて。

この本の主人公と同じように、どこかでこの流れを変えなくちゃと思います。
だけど教師でもない自分に、何が出来るだろう…と思うとそこで立ち止まって
しまいます。

自分にも失望するし、苦しいです。


(本の感想というより、柊の日々の感想になってしまいました。)







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006.09.05 20:11:16
コメント(10) | コメントを書く


PR

プロフィール

柊♪

柊♪

日記/記事の投稿

お気に入りブログ

家でロックアウト!… Pastoral Louiseさん

義父の遺産(か?) ひよこ7444さん

『日々是好日』 rugermanさん
七生子のお買い物日記 七生子☆さん
福内鬼外(月日が往… 123maoさん
Paradis 夢の助.さん
ゆらゆらな毎日 machirunさん

コメント新着

 http://buycialisky.com/@ Re:劇団四季ミュージカル「CATS」観てきました。(02/26) nasacort aq cialiscialis generika ohne …
 http://buycialisky.com/@ Re:「ウォッチメン」観てきました。(04/03) viagra cialis online bestellencialis 1k…
 http://buycialisky.com/@ Re:『夏時間の庭』、『G・Iジョー』観てきました。(08/15) cialis gevaarlijkparody of cialiscialis…
 http://buycialisky.com/@ Re:『ダレン・シャン』シリーズにはまる…^^;(03/14) cialis soft lawyer columbusgeneric cial…
 http://buycialisky.com/@ Re:『輝く断片』シオドア・スタージョン著読みました。(06/08) comparar viagra cialislowest cialisgene…
 http://buycialisky.com/@ Re:『Nのために』湊かなえ著 読みました。(03/04) cialis ziektekostenverzekeringcialis ko…
 http://buycialisky.com/@ Re:昨日の弊害…筋肉痛!(10/02) cialis rezeptfreiviagra cialis or levit…
 http://buycialisky.com/@ Re:『劫尽童女』恩田陸著読みました。(04/16) order generic cialis c o dcialis review…

フリーページ

柊の好きな作家の本


島本理生


北村薫


北村薫さんの作品が好きな人への77の質問


恩田陸


恩田陸ファンに100の質問


江國香織


その他の作家


詩集・歌集・アンソロジー


≪ア行の作家≫


≪カ行の作家≫


≪サ行の作家≫


≪タ行の作家≫


≪ナ行の作家≫


≪ハ行の作家≫


≪マ行の作家≫


≪ヤ・ラ・ワ行の作家≫


翻訳小説・ミステリ・ファンタジー


映画館で・・・観たよ♪


2004 1月~2月に観た映画


2004 3月~4月に観た映画


2004 5月~6月に観た映画


2004 7月~10月に観た映画


2004年11月~12月に観た映画


2005年1月~3月に観た映画


2005年4月~6月に観た映画


2005年7月~9月に観た映画


2005年10月~12月に観た映画


2006年1月~2月に観た映画


2006年3月~4月に観た映画


2006年5月~6月に観た映画


2006年7月~8月に観た映画


2006年 9月~10月に観た映画


2006年 11月~12月に観た映画


2007年1月~3月に観た映画


2007年4月~6月に観た映画


2007年7月~9月に観た映画


2007年10月~12月に観た映画


2008年1月~3月に観た映画


2008年4月~6月に観た映画


2008年7月~9月に観た映画


2008年10月~12月に観た映画


2009年1~3月に観た映画


2009年4~6月に観た映画


2009年7月~9月に観た映画


2009年10月~12月に観た映画


2010年1月~3月に観た映画


2010年4月~6月に観た映画


2010年7月~9月に観た映画


2010年10月~12月に観た映画


2011年1月~3月に観た映画


2011年4月~6月に観た映画


映画好きへの100の質問


本好きへの100の質問


イメージが結ぶ100の言葉と100の本


ビデオ鑑賞記録


2004年


2005年


2006年


2007年


2008年


2009年


サイド自由欄

設定されていません。

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カテゴリ

バックナンバー

2024.11
2024.10
2024.09
2024.08
2024.07

© Rakuten Group, Inc.
X