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白石加代子さんの独り語り舞台はなんとなくずっと前から知っていて、一度見てみたいと思っていました。
本日ようやく、家から近くて行きやすい亀戸カメリアホールでの百物語アンコール公演第5弾に行ってきました。 調べたら一番最初は岩波ホールで1992年6月に始まって、2014年秋の泉鏡花「天守物語」で「百物語」全99話が終了したのだとか。 えっ?百物語なのに99っ?て思ったら、百物語とは日本に昔から伝わる怪談話を語り合う形式のようで、百話すべて語り終えると本当の物の怪が現れると言われているため、99話で終わりにするんだそうですね。 そういうわけで白石さんの百物語も10年前に99話でいったん終わったそうですが、ファンのアンコールの呼び声とご本人様のやりたい気持ちの高まりからアンコール公演が始まったようです。 それがもう第五弾でいよいよファイナルつきのアンコール公演となり、私的には間に合った―って感じ。 百物語は幽霊話などの怪談ばかりではなく不思議話、因縁話などもありだそうで、白石さんのも現代作家の多様な作品が沢山ふくまれているようですが、今回聞かせて頂くのは高橋克彦「遠い記憶」と阿刀田高「干魚と漏電」です。 間もなく開演の合図がブザー音ではなくて、「じゃらんじゃらん」というか「ぐあんぐあん」というか不思議な音なのは、百物語専用なのかもと思いました。 きりっとした和服すがたで登場した白石さん、ご挨拶に続いてすぐに「遠い記憶」がはじまりました。 座られるのかと思ったら本を持ったまま、時折舞台を歩き回りつつ、男性になったり女性になったりしながら、立ちっぱなしで語る約一時間でした。 20分の休憩を挟んで今夜の二話目「干魚と漏電」はふんわりワンピースに帽子をかぶったおばあさんとなり、ちょっとコミカルなふんいきでお話をスタート。新しい家にこしてから、急に電気代が増えた原因を動き回って調べまわり、エンディングでその怖い原因が解明されます。 本を読むだけの朗読というより、一人芝居の方が近いですね。 岩波ホールで始まった時、白石さんは50歳だったそうで、そうなると今は80才を過ぎていらっしゃるってことですから、驚くべきパワーです。テレビや映画と違って舞台はやり直しもごまかしもききませんからね。きっとさぞかし体力の維持などもろもろと努力の日々の事でしょう。声帯も年をとり、滑舌も悪くなっていることを実感する我が身にとって、女優さんとは言え、年上の方のこうしたご活躍ぶりには感動しつつ、あやかりたい思いで力をいただけます。 終りの挨拶では、百物語はまたやりたくなったらやるし、女優引退も決してありませんと力強くきっぱり断言なさっていらっしゃいました。 白石加代子様、心からの拍手をおくり、末永いご活躍をお祈り致します。 百物語アンコールファイナル公演はこのあと、11月に兵庫、茨城、神奈川、新潟、大阪、北海道と続くようです。 ※亀戸カメリアホール https://www.kcf.or.jp/kameido/?_fsi=1YgaUlL1 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年10月21日 16時00分54秒
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