テーマ:性別適合手術(7)
カテゴリ:性教育/性球儀
『As Nature Made Him』 ・・・その表情からするに、彼女がデイヴィッドの股間を見てしまったことはあきらかだった。「事故」にあったんだ、とデイヴィッドは説明した。数日もしないうちにみんない知れわたってしまったよ、とデイヴィッドは言う。・・・ 翌日、デイヴィッドはいっそのこと死んでやろうと母親の抗鬱剤をひと瓶分飲み込み、両親のソファに横になった。 意識不明のデイヴィッドを発見したのはロン(実父)とジャネット(実母)だった。・・・ 「もうこのままにしておいたほうがいいのかもしれない。この子はなんにも悪い事をしてないっていうのに、ずっと苦しみ続けているわ。この子はほんとうに死にたいのよ」 しかし数秒後、ジャネットはそんな思いを振り払い、ふたりはデイヴィッドを病院に運び、そこで胃を洗浄してもらった。 一週間後、デイヴィッドは退院するなり再度自殺を図り、またしても母親の抗鬱剤をひと瓶分飲んで、今度は溺死しようとバスタブに水をはりはじめた。 「おれは頭の中でくりかえしていたよ。死んだら何も感じなくなる。心にもカラダにもなんの痛みもなく、そこには屈辱もない。だけど、結局おれはバスタブまでたどり着けなかった。一歩一歩が、まるで片足に一〇〇ポンドの重しが載っかってるように重かった」 抗欝剤の過剰摂取がその効果を現しはじめると、デイヴィッドはソファに横になってそのまま意識を失った。今度はブライアン(双子の実弟)が命を救った。 デイヴィッドは世界と隔絶し、ウィニペグ湖近くの森の小屋で、ときにはたったひとりで半年も過ごすようになった。・・・マッケンティ(信頼できる主治医)は小屋にテープレコーダーを持っていって、それに思っていることを吹き込むように説得した。一九八五年一月のある晩、デイヴィッドは医師の指示に(一度だけ)したがった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 11, 2009 12:52:04 PM
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