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【はじめに】☆★☆★☆★☆★☆★――――――――――――――
こんにちは!みつおかです。六本木ヒルズで最も予約の取りにくいイタリア ン、イル・ムリーノに行ってきました。学生時代同じ釜の飯を食べた連中と。 ここはザ・ガットサーベイのNY版で19年間NO1の座に輝いてるレスト ランです。重厚な内装、蝋燭の光りだけの妖艶な雰囲気。30数テーブルが 満席。しかも2,30代のカップルや女性陣。日本でも若いニューリッチ層 が確実に誕生してきたようです。若い女性のドレス姿もいいものですな!し かし、請求書には驚きました。今月もこれから緊縮財政です・・・。 ――――――――――――――――――――――――――――――― ◆◆◇◇◇◇ 伝統の和菓子・考 ◇◇◇◇◆◆◆ 「虎屋」450年の伝統と革新 ◆◆◆◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◆◆◆ ――――――――――――――――――――――――――――――― ●丸の内ブランド・フォーラムで虎屋・黒川光博社長の講演を聞きました。頭 を殴られたようなショックを受けました。500年続く伝統の重み。今なお、 チャレンジするファイティング・スプリット。日本には日本の経営がある! ――――――――――――――――――――――――――――――― ▼虎屋17代当主・黒川光博はいきなり聴衆にこう聞いた。「虎屋のホームペー ジの今回トップに載っているお菓子はいつの新商品か分かりますか?」どのぐ らい前の和菓子なのだろう。次の言葉に度肝を抜かれた。「あれはなすび型と 言って、大体1650年頃の新商品です」虎屋の商品開発は念入りに行われる 。大体十年に1商品出ればいいという感じだ。その代わり一度発売したら、め ったなことでは引っ込めない。買って下さったお客様に迷惑がかかるからだ。 ▼「日本教会史」によれば、室町時代の屋号の人気は1に亀屋、2に鶴屋、3 、4がなくて5に虎屋であった。虎は当時想像上の動物で、商売の神様・毘沙 門天のお使いであった。虎屋は代々、毘沙門天を守り神として大切に祀ってき た。虎屋の歴史は室町末期から。京都の菓子屋であるが、明治維新の遷都で、 天皇家とともに東京に移転。今でも当主が京都のお店を訪れると、「お帰りな さい」と声を掛ける慣わしがあるという。 ▼1980年10月、和菓子の老舗「虎屋」がパリ1区に店をオープンした。 従業員教育の一環だったと社長は言い切る。昨年、六本木ヒルズに新しい形 態の茶店を出店するかでも迷った。特に虎屋の名称を冠するかでもめた。今 までの顧客が逃げていくのではないかとの心配が離れなかった。失敗したら 伝統とブランドに傷がつく。葛藤が続いた。いずれは虎屋がやってるのは分 る。逃げるのはやめよう。結局虎屋の名を冠した。TORAYA CAFEの誕生だ。 ▼カフェのキッチン責任者をを社内公募した。二人が手を挙げた。ひとりは 結婚するので辞める予定だった女性。新しい企画に心が動き戻ってきた。条 件は菓子を作れること。人事部の米花は和菓子を作ったことがなかったのに 、見よう見真似で寒天を使った手作りのマシュマロを持参して面接に臨んだ 。その心意気を買われ新しい仕事に抜擢された。米花は「プレッシャーを感 じたが、こんな経験はもう一生ないかもしれない」と当時を振り返る。 ▼虎屋の経営は百年先を見つめると言う。17代当主・黒川は「今後百年か けてやらねばいけないことは、原料調達から、ゴミ処理のリサイクルまで、 すべて自社でまかなうことである」と言いきる。日頃の新商品開発に追われ 、その売上に一喜一憂する私にはなんとも目から鱗の話であった。室町時代 からの、日本のマーケティングの原点である「商い(あきない)」の心を教 わった。ただただ感謝である。 ――――――――――――――――――――――――――――――― 【 みつおか流料理のツボ 】☆★☆★☆★☆★☆★―――――――― ――――――――――――――――――――――――――――――― ●いやー凄まじい話でした。日本には日本にあった、お客様を真に大切にす る商売道があるのを教えられました。従業員も大切にする虎屋に感激です。 ----------------------------------------------------------- ▼講演後、質問タイムになった。私も手を挙げた。「虎屋の商品開発はじっ くり時間をかけると聞きますが、最後にこの商品を発売するしないの基準は おありですか?」「いい商品を開発するために結果として時間がかかるだけ です。基準は特にありません。一部の卵を除いてはすべて食物素材を使いま す。例えばうちの羊羹は寒天に砂糖にあずきのみです。シンプルが美味しい のです」なんとも含蓄のあるお言葉であった。 ▼京都には歴史のある和菓子屋が多い。私が京都に住んでいる頃、東京から の客人の土産用によく川端道喜のちまきを買いにいった。前日までに予約し た分しか作らない。しかも商品はちまきのただ1種類。室町時代から続くこ の商家は、味・製法・のれんをかたくなに守り通しているのである。どんな に売れても支店は絶対に出さない。これぞ究極の老舗スタイルである。 ▼懇親会で黒川社長の隣になった。私はまた質問した。「ご当主が京都のお 店に戻られる時、お帰りなさいと迎えられるという話を昔聞いたことがある のですが本当ですか?」「みつおかさんは良くご存知ですね。でも最近は、 若い人はそうでもないですね。時代ですね。でも年配者はお帰りなさいと迎 えてくれますよ」京都の人にとっては今でも東京は、仮の都なのである。 ――――――――――――――――――――――――――――――― 【今週のみつおかひろしの薀蓄】☆★☆★☆★☆★☆★―――――― ――――――――――――――――――――――――――――――― ●【マーケティング原理31】「顧客に感動を与え続けてリピート客から ファンにする」 ●【今週の一言】 「(虎屋とは)やや甘味が強く、ちょっと固めで、食べたあとの後味が 良いこと」 「旗を振りつつ、すべきこと、すべきでないことを見極めるのが私の 役目だ」 虎屋17代当主 黒川 光博 「信は地より重く 礼は身より尊し」 『春秋繁露』より ――――――――――――――――――――――――――――――― このメルマガは「まぐまぐ」のシステムを利用して発行しています。 ■登録/解除フォーム http://www.mag2.com/m/0000119371.htm ------------------------------------------------------------ ―――――――――――――――――――――――――――――――― ★☆☆☆☆☆ <<みつおかひろし の編集後記>> ☆☆☆☆★ ■■■■猛反省□□□□ ■■■ どうでしたか?変えてはいけない伝統を守り抜く勇気。変えなければ ■■ いけないことを変えていく知恵。これらのバランスの上に5世紀もつづ ■ いたのです。歴史の重みにただただ脱帽でした。たかだか1世紀にも満た ないアメリカ流のMBA経営手法。そろそろ日本の風土に合った経営哲学を考 え直してもいいのではないでしょうか?深く考えさせられる今日この頃です。 このメルマガは、とても濃い方々が読んでいます。お知り合いで、前向きな 人がいたら、是非、また一声お声をかけてください。 「自然に身につく!超・マーケィング発想法」 宜しくお願いします。 登録:http://www.mag2.com/m/0000119371.htm ----------------------------------------------------------- お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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