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テーマ:■今日のシアワセ■(578)
カテゴリ:隠れ家
隠れ家Barは男の心のオアシスともなりうる。 麻生首相はホテルのBarで、ゆっくりグラスを傾けるのを無常の喜びと されていたようである。私は大賛成。 料亭よりずっといいと思うのであるが・・・。いろいろお気の毒である。
現代の大人は一歩外に出れば七人の敵に囲まれている。 その敵の内容も随分変わり、時間だったり効率だったりストレスだったり 目標達成だったりする。
そんな時、自分を無にしてぱっと開放してくれる「心のオアシス」はぜひとも 必要である。
ガード下の赤提灯。これもいい。しかし仲間と愚痴っていると気持ちは いいが、どっしり重い膿が溜まることが多い。
どうです。男の心の「止まり木」として、隠れ家Barを利用してみませんか?
男のBarも大体三種類ある。
一つ目は、ホテルのBar 格式と風格漂うやや薄暗いスコッチスタイルの本格Barである。 二つ目は、カクテルBar. ちょっとお洒落で、ファッショナブルなニューヨークスタイルのBarである。 三つ目は、隠れ家Bar. 路地裏やええこんなところに、という非日常の大人のBarである
だから特に看板をだしていないお店も多い。
霞町の裏道にポツンとある「甑」もその一つである。
根津美術館脇の坂をだらだらと下って行く。ここは白塀が続き 一瞬、江戸時代にタイムスリップしたような場所である。
周りはなにもない。隠れ家割烹が一軒ぽつんとあるだけである。
そこにコンクーリと打ちっぱなしの家がある。 鉄の扉があるだけである。
何を隠そうこれが秘密のBarへの入り口なのである。 昔は造り酒屋の目印の杉玉がぶら下っていたのだが、今は何もない。 この店は、「甑」と書いて、こしきと読む。
木目調の高級インテリアで統一された、心落ち着くまさに大人の隠れ家 である。しかも一見さんお断りである。
二十年前、この手の走りが麻布十番にあった。 ここは非日常の極地であった。
外の道から直接通じる一直線の階段。 二階にそのBarはあった。 名前を「鍵」という。
扉を開けるとそこはもう別世界。 なにしろ薄暗い。 カウンターだけのこじんまりしたBar.
カウンター正面に大きな水晶球が置いてある。 しかもその水晶球が怪しげな色の光を発してゆっくり回っている。
どうみても怪しげな占いの館バーである。 バーテンは女性。
もうこれだけでも一見さんは、ビビル雰囲気である。
ところがである、もっと大きなからくりがあるのである。
ここまでは一見様でも来れるのであるが、3万円を払ってなおかつ ここのお客様にふさわしい御仁と認められると別の扉が開く。
すぐにやめてしまったが、会員と認められると金色の「鍵」を渡される。
階段の途中右ににもう一つの扉がある。 この鍵でお店を通らず秘密の扉を直接開けられるのだ。
ここの会員Barは実に怪しい。 一見さんBarとは打って変わる。 すべて個室、しかも大きさとつくりが違う。
ほとんど真っ暗で、蝋燭の光だけなので、闇の別世界である。 天井からぶら下る紐を引くとバーテンがうやうやしく飛んでくる。
もう映画の世界である。非日常の極みである。 二十年前の話である。今はどうなったのであろうか・・・・
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