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ヒロシ夫妻の不動産投資日記

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2009.01.29
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カテゴリ:その他 雑感

こんばんはヒロシです。


白洲次郎は英国首相チャーチルに対して、

「世の中でこれほどの文章を書ける人間が、どれだけいるであろうか。」

と、賞賛した。

私の妻のことで申し訳ないが、ちょうど昨年の今日、

こんな文章を書いたので皆さんに読んで欲しい。

 

息子であるあなたは、今日1歳になった。

あなたは生まれるとき、早速災難に見舞われた。

母親が「出産は陣痛から始まるもの!」と思い込んでしまったため、

破水しているのに1日以上様子見をしてしまって、

優雅に父親とドライブして三宿のちゃんこ鍋やで食事したりして。

そして「なんだかちょっと気になる」と病院の門を叩いたときには、

あなたを包んでいる羊水が半分ほどなくなってしまっていた。


このままでは危険なので陣痛誘発剤で陣痛を呼び、お産となった。

が、あなたにとって非常に過酷な環境であったため、

お産の途中で弱ってしまう危険性が大きかった。

そのため、いつでもお腹を割ってすぐに取り出せるように、

帝王切開手術もできるよう、いわば「両面待ち」のお産となった。




私は覚えている。

中盤、後半、生まれてきた瞬間と、

担当の助産師の顔が一瞬青ざめたのを。



陣痛の中盤、私の足下で、スタッフが慌しく動いた。

痛みを逃すので精一杯だった私には

何が起こったかわからなかったが

まだお腹の中にいるあなたのモニターの心拍が弱まったのだ。



退院前日に助産師が私に打ち明けた。

『あのとき、赤ちゃんが危なかったから、

やっぱり(お腹を)切ろうって思った。

でも、赤ちゃんの「自分で降りたい!」

って意思が確かにあって、続行してみた』



その後、心拍は正常に戻り、オペの可能性は遠のいた。

しかし、陣痛が最大に近いころ、

臍帯があなたの首に二重に絡まっているとわかって、

またも分娩室に緊張が走った。



『首に絡まってるんだけど、でも、ぐんぐん降りてきてたのね、

普通は絡まってると進みも遅いんだけど...

そう、赤ちゃんが出たがってた。自分で。

彼のあの勢いがなかったら、

お母さんだけががんばっても厳しかったんだよね...

そこでも私たちは別の手を使うかもしれなかった。

でも、すごい勢いだった彼に賭けた』



あなたは非常に力強く、光のある世界に出てきた。

でも、私はあなたが泣いている声を聞けなかった。

スタッフがバタバタして、ドクターが罵声を浴びせて、

別の台にあなたを慌しく移して、必死にいろいろなことをしている。

付き添っている夫がそんな彼らを凝視していた。

看護師の一人が私に、

「赤ちゃん、ちょっと水たくさん飲んじゃってて...」

と足元の片づけをしながら慌てて言った。

夫も私にねぎらいの言葉をかける。かけ続ける。

ベビーに群がるスタッフ群をさえぎる位置で。

疲れてたけど、私にはちょっと尋常じゃないなって気がしてきた。


でも、そのうち「ポエー」と弱弱しく泣いた。

次第に泣き声は強くなっていった...

群れていたスタッフがパッと散って、

真っ赤に泣いてるあなたが見えた。




その日から一年たつ。




長時間首に臍帯が巻きついて引っ張られ、

羊水も細菌感染して白濁していたから

すごく居心地が悪かったんだと思う。

生命を左右するほど。


でもそれでくじけてしまう子がいる中、

あなたは出たい出たい!って頑張った。

そう、まぎれもなくあなたはこの世に飛び出してゆくことを自分で選んだ。

私が産後「お疲れ様!」っていわれるのが苦痛なほど、

あなたが頑張った。

(あと、お父さんもね!)



この一年がこれから後、何十回も巡り巡ってくる。

その中では、つらいことがたくさんある。


一生懸命頑張ってきたのに報われなかったり、

信用していた友人に裏切られたり、

勉強や仕事がうまく行かず悩んだり、

大好きな人と別れたり、

大切な人が死んでしまったり、

自分の中の確固たる信念が一撃で打ち砕かれたり、

大事に大事にしているものを盗まれたり、壊されたり、

無実の罪を着せられ、周りの人も信じてくれなかったり、

体のどこかが悪くなったり、

国が滅びたり、

そんなことなどがあってこの世から消えてなくなりたくなったり、

生きている意味がわからなくなってしまったりするかもしれない。

でも、このことだけは覚えていてほしい。



あなたは自分がこの世に生まれてくることを選んだ。それも力強く。



そんなつらいときは私がこのことを教えてあげたいが、

その時は私がもうそばにいないときかもしれない。

だからいつも思っていたんだけど、何らかの形に残すことにした。

こうして記念日によせて、ここに書きとめておくことにした。

1歳のお誕生日おめでとう。




今日は息子の2歳の誕生日である。

 

おめでとう



 

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Last updated  2009.01.30 00:32:11
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