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テーマ:お勧めの本(7220)
カテゴリ:★★★★★な本
「もう一度、仕事をしてみないか」ふたりの子どもにも恵まれ、幸福な日々を送る福田曜子の元に届いた25年ぶりの仕事の依頼。幼い頃アメリカで暮らした曜子は、祖父エドからあらゆることを教わった。射撃、格闘技、銃の分解・組み立て…。そう、祖父の職業は暗殺者だった。そして曜子は、かつて一度だけ「仕事」をしたことがあった―。家族を守るため、曜子は再びレミントンM700を手にする。荻原浩の新たな地平。“読み出したら止まらない”サスペンス・ハードボイルド。 <感想> ★★★★★ 突然ですが、年末から図書館を利用しています。 今まで収めた 地方税を取り返す勢いで利用しまくっているわけですが、すげぇ~ 読みてぇ!!と思う新刊本は予約がたくさん入っていて入手困難 です。 しかし、本を返しに行って手ぶらで帰ってくるわけには行き ません。 結果的に、これビミョーだな・・という本にまで手を出して しまいます。 さて、本書に関していえばビミョーどころか、ゼッタイにつまんないだ ろうなという先入観で貸りました。 主婦がスナイパーなんて・・・・子 供のころから『ゴルゴ13』を愛読し、数多くの国際謀略モノを読んで きた私からすればこんな設定はありえません。 ところが・・・・・ 荻原浩キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!(←古いっすね・汗) という作品でした。 念願のマイホームを手に入れた専業主婦がガーデニングにいそしむ 冒頭。 しばらくは細部にいたるまで完璧な家族小説です。 そこに 彼女の過去を知る人間から仕事の依頼が・・・ここからは完璧なハー ドボイルド小説です。 文章自体も締まっていて、コミックでいうならい きなり画が劇画調になった感じです。 これ以降はそれぞれがクロスしながら展開していきますが、彼女がな ぜスナイパーになったのか?そしてなぜ今はフツーの主婦なのかに ついても手抜かりなく語られています。 主婦が主人公の家族小説と暗殺者を描くハードボイルド。 相容れるはずのない二つの要素を融合させながらも無理や破綻はい っさいありません。 この作品も『愛しの座敷わらし』同様落しどころが気になります。 再び 狙撃銃を手にした彼女はフツーの主婦に戻ることが出来るのか? 2011年になって二ヶ月が過ぎようとしていますが、今現在今年のベス ト1です。 残り10ヶ月これ以上の作品に巡り合いたいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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