テーマ:九州 旅と食(1340)
カテゴリ:旅
磯崎新が設計を手がけた旧大分県立大分図書館(現アートプラザ)再生によって、大分での磯崎建築への考え方は少し変わったようだ。
アートプラザでは、磯崎氏設計の建物マップを作っている。25日も暑い日だったが、可能な限り、散策してみようと思った。 もともと旧大分図書館は、磯崎氏のデビュー作、大分県医師会館(現存せず)と隣接する形で建っていた。この周囲には、中山邸(現存せず)、辛島邸、福岡シティー銀行大分支店があり、ちょっと歩けば、新大分県立図書館(新しいものも磯崎氏が手がけた)、岩田学園、大分市視聴覚センターがある。 これだけの磯崎作品が一挙に見られるのは出身地である大分ならでは、と言える。 早速、辛島邸(1977年11月-78年3月)に向かってみた。 地図通りに歩いたつもりだが、見つからない。 近くを通りかかった男子学生に聞く。 彼はパンフレットの地図を見ると、 「へえ、磯崎さんの建築を見て歩いているんですか。辛島邸は病院ですよ」 と言って、道順を教えてくれた。 実際の街を歩くと、地図はややおおざっぱなものであることが分かった。地図上は四つ角に立地しているように書いてあったが、数軒先に辛島邸はあった。 さらに福岡シティー銀行大分支店へと向かう。今度は女子大学生風の2人組に聞く。 「こんなビルあった?」 と首を傾げ、相方に聞く。もう一人も分からないという。 ただ、目の前にあるという大分銀行なら、分かるといって、教えてくれた。 彼女が「こんなビルあった?」といった理由は現地で分かった。 建物が存在しないのだ。ただ、磯崎作品を示す看板だけが残っていて、建物名は白く塗りつぶされている。 工事現場の予定建物名には「大分ホテル」とあった。 道路に出ていたガードマンに聞いてみた。 「ここは福岡シティー銀行大分支店ではなかったですか?」 「6月だったかな、取り壊したよ」 「まだ看板が出ていますが?」 「俺たちの市役所がさぼっているんだな」 新しい建物建設にかかわっている人間であるから、仕方のないことだろうが、取り壊しには何の感慨もないようだった。 ちなみに僕がランドマークとした大分銀行は新しいビルの方で、そこから少し歩くと、赤レンガの建物がある。名前はそのまま「赤レンガ館」(登録文化財)。ここが旧大分銀行で、今も営業所として現役だ。 この建物の目の前は商店街で、「赤レンガ通り」という名前だ。 どこかで見たようなデザインだと思ったら、設計者は、東京駅、旧日本銀行本店の設計者として知られる辰野金吾氏。大分も千葉同様、空襲に遭い、かなりの被害を受けたようで、このレンガ館も周囲のレンガ壁を残して焼失。昭和24年4月に再建竣工された。 東京駅については最近、こんな本が出た。 東京駅はこうして誕生した 赤レンガ館についての詳細は大分銀行のHPで。 建物が残った 近代建築の保存と転生 本体価格 2,800円 (税込 2,940 円) 写真はCaplio GX100で撮影。 《新品》RICOH Caplio GX100 VFキット Map価格 56,000円 (税込 58,800 円) 送料別 日本初の国際放送を行うなど日本の通信に大きな貢献をした近代化遺産・検見川送信所が取り壊しの危機にあります。これを保存、再生できないかを考えるプロジェクトです。 賛同してくださる方は以下のソースを貼り付けてください。 <a href="http://moleskine.air-nifty.com/photos/kemigawamusen/" target="_blank"><img src="http://image.space.rakuten.co.jp/lg01/47/0000060947/20/img2159e7f1zik6zj.jpeg" width="170" height="60" alt="musenhozon.jpg" border="0"></a> 去年の日記は? 2006/8/29 浸透性塗料インウッド シダー色 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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