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2008/02/02(土)06:38

「就活の法則---適職探しと会社選びの10ヶ条」(波頭亮)

日本には200万の会社がある。 この中から自分にもっともあった一社を選ぶことはできるのだろうか? 3割以上の新入社員が3年以内で辞めてしまうのは、企業も学生も失敗したということだ。 辞めたいと迷っている者もいるから、新卒者の過半は就職活動に失敗したことになる。 著者は、それは市場の失敗と断定する。 1千億円以上のコストをかけた企業側と、3年生の後半からという大事な時期を就活に費やす学生と、そして就職関連企業と、三者の失敗である。 正しい情報の提供がなく、相互の信頼関係もなく、フェアな仲介機能も存在しないのが、現在の就職活動市場である。 経営コンサルタントの著者は、問題点も解決提案も歯切れよく箇条書きと数字で明示するのが特徴である。 適職選びの条件 1.自分がやりたいこと 2.自分ができること 3.社会で求められていること この3つが重なった仕事(会社)が適職である。 どのような会社でも優秀な社員は、能力と処遇がどんどん向上していく好循環になっているから、3割の相対エリートのポジションを狙え。 起業の将来性を見る3つの観点 1.インテリジェンス:テクノロジーやノウハウで秀でた強さを有しているか 2.規制:現在、規制の恩恵を受けている分野や企業は外せ 3.グローバル:小子化時代は世界市場で勝ち抜くしか道はない ワーキングスタイルで選べ ・人気ランキングより業種と業界で選べ 面接官は3つの話題でウンザリしている。 ・アルバイト・クラブ活動、ボランティア 合格者像 1.明るく、謙虚で、落ち着いている 2.野心があり、負けず嫌いなこと 3.賢い上に、努力家であること そして、入社してからの心構えにも言及する。 ・社内で一目かれる存在になるために、一切文句を言わず、全力を挙げて、仕事をこなせ ・「努力する能力」が貴重 ・5年間は転職しな決意で働け 就職活動は、真面目に、そして賢くやれ。 就活の法則10ヶ条。 1.「タテ軸指向」からの脱却すること 2.「相対エリート」のポジションを狙う 3.現在の人気ランキングは逆に読む 4.「ランキングよりも業種」「業種よりも職種」で選ぶ 5.HPもOBも本当のことは語らない 6.受けるのは5社で十分 7.「当たり前のこと」は言わない 8.人の評価は、10人中8人は同じである 9.「入社後の就活」はハードワーキングである 10.入社後5年間は転職しない 著者の主張には同感と共感する点が多く、学生の必読書とであると推薦したいが、 いくつか異論もある。 就職活動はあらゆる業界の実態を知る願ってもない機会であるから、できるだけ受けてみることを私は勧めている。また面接も練習が必要であり、いくつもりがなくても実地の面接ほど教訓やヒントが得られる場はない。だから、どんどん落ちよ。たくさんの経験をすると自然に」受かるようになる。これが私の指導法だ。 また、論理的にもっともあった企業に入社する方法などは本当はないのではないか。 ある程度の考え方と方法を身につけたら、後は「運と縁」に身を任せることも必要だ。 著者の主張で特に共感するのは、入社後の2回目の配属を希望に沿うようにするための秘訣はハードワークであること、そして5年間は転職をすべきではない、というところだ。 3年といいたいところだが、5年という方が心構えがしっかりできていい。 仕事を甘くみてはいけない。

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