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2006.11.12
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カテゴリ:国内政治経済
 

 グレーゾーンとは出資法に定める上限金利(年29.2%)と利息制限法に定める上限金利(年20%)の間の金利差のことだが、政治的に大きく揉めて来て、結局グレーゾーンを無くして、安い金利の20%に決定したが、果たしてこれが弱者救済に繋がるのか、逆のような気がしてならない。経済原則を無視して、建前が本音を押し出してしまったのである。

 貸し出し金利が下がると、絶対的に借りる側の得であり、弱者救済になるのは当然のように見えるから、誰も反対できなかった。だけど、果たしてホントに年20%の安い金利で何時でも借りられるようになるのだろうか?

逆の事、つまり貸す側に立って考えると、年20%で、小額のお金を、不特定多数の人に貸し付けて、利益など出るのだろうか?私は利益が出ないような気がする。小口の貸付はコストも高いし、貸し倒れの危険度も高く、経営が成り立たないと思えてならない。

 つまり、金利を安くすると正規の商売として、成立しない可能性が高い。そうなると、裏金融がハビコるだろう。要はヤクザなどが法の裏で営業する高利の貸し金業がハビコルのだ。

社会が認めた正規の金融は無くなると、困った消費者は裏金融に走るから、結局は大きな社会的損を見るのである。

 今回の措置で、4000を越える貸し金業者の内、生き残れるのは1割との声が早くも聞こえてくる。安い金利の消費者金融は絶対に良い事だが、急速に理想に走ると、逆になる。社会とはそんなものである。9割の貸し金業者が無くなると、どうなるか。その分、裏金融が繁盛するのである。

 まあ、消費者金融の一番の問題は貸し金業者でなく、借りる側だと思えてならない。仕事にお金を借りるのなら私も理解するが、消費者金融とは、自分の生活の為に借りるのであり、それ自体がおかしいのだ。自分の生活は収入の範囲内ですると言うのが原則であり、それが出来ない人は、商売など絶対に出来ない人間でしかない。

 自分の収入は他人が決めるもので、どうにもならないが、支出は自分で決められる。その自分で決められる支出を削れない生活をすること自体が間違っているのである。





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Last updated  2006.11.12 20:10:04
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