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2008.02.12
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カテゴリ:国内政治経済
 2月11日、我が部落で葬式があった。亡くなったお婆さんは91歳の年だし、十分に
長生きした人生であるのだが、彼女は戦争未亡人であった。
 我が部落は17軒しか人家が無い小さな部落なのだが、15年前に私がこの部落に入植した時は、この戦争未亡人が6名も健在だったのである。
先の大戦の余りにも厳しい現実を、この小さな部落に無慈悲にも押し付けたものであった。そして1人また1人と、戦争未亡人は亡くなり、もう戦争未亡人で生き残っているお婆さんは1人しか居ない。
 小さな乳飲み子や児童を抱え、厳しい人生を一人で生き抜いて行く為に戦没者遺族年金は正しい善政だったと誰もが認める法律だったと思う。
 それらの補償を実行する為、旧日本軍兵士を対象とした軍人恩給、戦傷病者戦没者遺族等援護法にもとづく障害者年金、遺族年金等があるのだ。
 昔は赤紙一枚で、それまでの平穏な生活を捨て、軍隊に駆り出されたのである。それでも生きて帰還できれば、恩給もあり人生のやり直しも可能だが、不幸にも戦死すれば、それで終わりの悲惨な短い人生でしか無かったのである。
 その補償の意味で旧軍人に対する遺族年金が出来たようであるが、それは万人が納得する善政だと思う。所が、この善政も、時間の経過で段々と変化するようだ。つまり何時の間にか選挙の集票マシーンとなってしまった感がある。
 所で未亡人とは、良く考えれば酷い言葉である。未だ死んでいない人、という意味である。亭主が死んだのに、オメオメと生き残っている婦人と言う意味で、何か良い言葉は無いものだろうか。
 話しは変わるが、昨年インドで亡くなった亭主の火葬時に一緒に焼かれた夫人が居たと、新聞に載っていた。今だにそんな事を強要する風習が残っている所もあるようだ。
 それは良いとして、何かで読んだのだが、戦争未亡人が無くなると、その墓守代の意味で、そのお婆さんの子孫にまた年金が出るそうである。
 毎年毎年、戦争未亡人は亡くなって行く。つまりトータルの補償金はドンドン少なくなり、何時かは零になるのだが、それでは集票マシーンが消滅すると、新しく出来た制度のようである。
 こうなると、これはもう悪政としか言えないのではなかろうか。詳しくは知らないが、表面上は、誰もが反対出来ないような良い制度になっているのだろうが、これだけ国家や地方の借金が増えているのに、こんなバカな制度は即刻止めて貰いたいものである。
 誰か、この法律を知っている方は詳細を教えて欲しいものである。





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Last updated  2008.02.12 06:20:05
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