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カテゴリ:経済
前に一度、油を精製する藻の件で、どうも変だとブログに掲載したが、9月6日の高知新聞に、また違う形で、掲載された。 或る特殊な藻で、石油を作ると言うニュースである。今回は大震災で困った生活排水処理施設を活用し、環境を守ることで、汚水から油を生成させると言う、内容は昨年末と同じニュースであるが、今回は仙台市の発表である。 仙台市の奥山恵美子市長に話しかけたのは前と同じ筑波大の渡辺信教授である。やはり1ヘクタールのプール(100m×100mの池に1メータの深さの水で1万トンになる)で培養した藻で、年間に1万トンの油を作れると、またも書いていた。 だから日本で必要な全ての油を賄うのに、僅か2万ヘクタール(猪苗代湖の2倍の広さ)の水田というか池で、藻を発生させると生産出来ると言うのだ。 私は常識的に、1万トンの水で培養して、1万トンの油は絶対に無理で、桁違いの計算ミスだろうと前回断定したが、同じニュースだから、桁違いミスではない。だけど、高知新聞でも、変だと思ったようで、見出しの最後に「!?」と入れていた。 前にも言ったが、1ヘクタールの土地で、面積当たり収量の多い米でも5トン位なのだ。植物の一種である藻で、それ程効率の良い生物が居るとは思えない。だけど、同じミスを2回もする筈ないから、どうも良く分からない。 その上、エネルギー不変の法則があるのに、どうなっているのだろう。つまり「宇宙に存在するすべてのエネルギーは、かたちを変えても 、その総量は不変である」っていう定理だ。 生成された1万トンの油が持つエネルギーと同じ以上のエネルギーが、その1万トンの排水に含まれて居る筈はないし、その上に降り注ぐ1年間の太陽エネルギーをプラスしても大したこと無い。 だから、1ヘクタールのプールで生成できる油が、100トンでも大成功だと思うし、どう考えても1万トンは大風呂敷だと思ってしまう。 1ヘクタールと言う所に何か隠された裏技があるのかも知れない。つまり、プールの深さを10メーターとすると、10万トンの排水だから、中に結構大きなエネルギーが含まれているかも知れないからだ。そして実験室では出来たから、このように発表すのだし、どうなって居るのだろうか。 まあ、仙台市で実証実験をするそうだから、大いに期待をしたい。本格的な実証実験をしないことには全く分からない。数年後にはハッキリするだろうし、もし100トンでも収穫できたら、凄いと思う。世界の産業構造が変わってしまう。米の20倍だから。 だけど、100トンを抽出する経費が100トンの販売代金より、少なくないと、意味は無い。
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