食料の自給率はどうも変だ
日本の食料の自給率を農水省が毎年発表しているが、何か基準を変更するとラジオで聞いた。今までの自給率は何時も40%位でしかない。つまり、貿易が止まると、日本人は今の40%しか食べられないと言うデーターと誰もが思う。 だけど、これは農水省が国民を騙すと言うか、啓蒙の意味で作ったモノで、正確なデーターだが、ウソと言うか、まやかしのパーセントである。 つまり基礎的食料のエネルギーのデーターでしかない。戦後、日本人の食べる物が大きく変化した。つまり肉食等美味しい物を沢山食べ始めたが、その家畜が食べる穀物を食料に入れているから、物凄い量の穀物を輸入する必要に迫られた。 トウモロコシだけで毎年1500万トン輸入している。これを牛、豚、鶏、養殖魚が食べている。実はトウモロコシを、そのまま日本人が食べたら、それだけで飢えずに1年間生きて行ける。 その上、大豆、小麦、等々を大量輸入しており、全てを国産で生産するとなると、当然ながら、国土面積が足りない。つまり自給率100%はあり得ない数字なのです。此処に、自給率のカラクリがある。不可能なモノを100としているのだ。 しかも、金額で言わずに、エネルギーで自給率を言う所に疑問がある。例えばフランスのホアグラなら1トンが2000万円位もする。 片方、アメリカのトウモロコシなら1トン2万円位であり、ホアグラを1トン輸入するのも、トウモロコシを1000トン輸入するのも同じ金額だ。これをエネルギーの量で言うのだから変と思いませんか。この世の取引は全部金額で遣っているのに、エネルギーで表示して、自給率に何か意味があるのだろうか。 つまり、これが農水省の込められた騙しのデーターなのだ。本来なら、分母を全国の食物の消費金額として、食物の輸出と輸入の差額で割り出すのが、ホントの自給率だ。 因にパソコンで調べたら、食料の輸入は7兆円前後で、輸出は6000億だ。つまり誰もが想像もしないが、輸入の1割弱も日本は輸出している。 そして、食料の消費金額を調べたが、これは難しい。つまり100%が幾らなのか、私には求められない。食費には、外食もあり、コンビニ弁当もあり、調理済みの食材もあり、飲み物もあり、調味料もあり、生鮮食品や、穀物もあり、どれをどう合計するのが、100なのか、分からなかった。 そして片や、安保の考えによる自給率なら、日本の農地面積から収穫可能な穀物生産量と人口×1800カロリー×365日で考えるのが順当でなかろうか。 つまり、美味しい食事では無いが、それだけの農地を持って居れば、安保自給率は100%と言える。敗戦直後は一人1100カロリーで生き伸びて来たのだ。 これはもし戦争等で、食料が輸入できない場合でも、最悪、米麦芋等の穀物を全国民が食べて何とか命を繋ぐと言う意味の自給率です。 それだけの農地を休耕田で良いから確保していると、良いのでなかろうか。休耕田等の荒地では即農地に成らないと言う人も居るが、私は自分で休耕田を耕して来たので分かるが、簡単に元の農地になる。ただ、休耕田に木が生えると、大変困る。だから休耕田は数年に一度草刈をしていれば、それで良い。 また、全国のゴルフ場は結構広い。此処は水田には出来ないが、芋や麦を植えると、いざ鎌倉の時は直ぐに畑になり、ゴルフ場だけで、2~3か月間、日本人が生き延びる事も可能だ。安保自給率とは、このような事を言うのではなかろうか。