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ひよきちわーるど

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2011.04.20
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カテゴリ:娘に

この春から 娘も高校生である。

ついこの前までおしめを締め
よだれかけを掛け
「まんまい、まんまい^^」(まんま、うまいの意)と言いながら
離乳食のお椀をテーブルにがつがつとぶつけていたというのに。

気がつけば いつの間にか高校の制服に身を包み
重い鞄を肩から提げ
電車通学の日々である。



娘の毎日使う駅のそばには踏切があり
電車が通るたび 警報機が鳴るのだけれど

娘は覚えているだろうか

まだ幼かった頃 ここの警報機が鳴るたびに
その音の大きさに驚いて大泣きをし
夫や私が懸命になだめたこともあった。

そのなだめ方にしても「大丈夫よ」と諭してみたり
警報機に向かって「ちゃちゃい!めめ!」と叱ってみたり

そう、何故か我が家では
何かに対して怒るときには「ちゃちゃい!めめ!」であって
それがどこから来た言葉なのか・・・今ではもう、覚えていない。




その駅にしても、今から三十年前には
当時高校生だった夫が使っており、
その夫が立っていたホームに、今度は娘が立っているのだと思うと
・・・何やら不思議な思いがする。


娘の通う高校は(有り難いことに)先生方も大変フレンドリーでいらして
学校全体としては和やかな、楽しい雰囲気である。

仲間に恵まれ、先生方にも恵まれ
思い出深き3年間を過ごしてほしいと願ってやまない。






在籍していた中学校の卒業式は、今年の3月11日。
東日本大震災の起こった日である。

ちょうどその日、娘は体調を崩し
大切な卒業式に参加することは出来なかったのだけれど

3日後の14日、中学校に卒業証書を頂きに上がった私たち親子を
担任の先生が校長室へと連れて行ってくださり、
そこで 娘のために卒業式を行ってくださったのだった。


校長室には、3年生担当の先生方が揃ってくださっていた。

開式の言葉に始まり、卒業式の歌、卒業証書授与と続き
校長先生の式辞、校歌斉唱・・・と
まるで本当の卒業式のように執り行ってくださった。


担任の先生と学年主任の先生は娘のために礼服を着てくださり
たった1人の生徒のためにここまでしてくださるのかと
・・・有り難く、涙がとまらなかった。







今年の春ほど、様々なことを考え続けたことはないと思う。

テレビの画面に映る信じ難い映像。
本当にこういうことが起きていいのかという想い。
自分に何が出来るのか、との問い。


原発にしても、この国のトップに立つ人間、企業が
どれほど当てにならぬものか

「国民を守る」との彼らの「言葉」がいかに虚しいものか


娘にしても「レベル7だ、と最初から発表すればよかったのに。」
「一時期パニックになったとしても、人々が危険区域からいち早く逃げ
 それで命が助かればいいではないか。
 パニックを怖れて国は本当のことを発表せず、
 数年後にたくさんの人が癌で亡くなることの方が罪深い」と。




娘には、テレビをはじめとするマスコミの言葉を
そのまま鵜呑みにするような人にはなってほしくないと思う。

学校の成績も確かに大切だと思うけれど
それ以上に物事の判断力・・・人間としての総合力を身につけてほしい。



人の痛みに共感できる力、優しさ。

そしてこのたびの震災では、考えるだけではなく実際に行動に移す力。
想いを行動に移すだけの情熱、知性。
そして「1人の力なんて小さい・・」という考えを打ち消し
それでもやるんや、と自分を奮い立たせることの出来る力。


震災以後、多くの方々のブログを拝見、
それぞれの方々が懸命に動いておられる様子に感動し
目頭が熱くなった。

1人の力は小さいかも知れないけれど
集まれば堅固なものになる。

東北の方々を守る城壁となる。




正直言って自分自身、市役所に救援物資を届けに行ったとき
私も娘も思いつく限りのものを詰め、お手紙を書き
精一杯のことをしたつもりではあったのだけれど

・・・その箱を眺めたとき
本当に1人の力って小さいのだな、と痛感した。
なんてちっぽけなんだろうと。




それでも 1人の力の小ささを嘆くのではなく
どんなささやかなことでもいいから行動に移し、
東北の方々を守るその壁の一部になれたら・・・と思う。 










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Last updated  2015.02.28 10:08:22
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